公開日 2021/04/20
割引とポイント還元どっちがお得?
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
最近はいろいろなポイントサービスがあり、ポイントカードやポイントアプリを何種類も持っている人も多いのではないでしょうか。その一方で割引サービスがあったりと、賢く買い物をしようと考えるにも知識が必要ですね。
今回は割引とポイント還元の違い、ポイント利用の注意点を紹介します。
■10%割引と10%ポイント還元どう違うの?
単純に値段が安くなる割引サービスと、買うとポイント還元があるサービスがあったら、どっちがお得でしょうか?
例として5万円の買い物をするときに、10%割引のケースと10%ポイント還元のケースを比べてみます。話を分かりやすくするため消費税については考えないこととします。
(1)10%割引のケース
5万円の商品を10%割引で買うことができますので、
50000円×0.9=45000円
実際の支払い額は45000円です。
差額の5000円が得した金額、買った商品50000円の10%の出費が減りました。
(2)10%ポイント還元のケース
5万円の商品を買うと10%ポイントで還元されますので、実際の支払い額は5万円です。
追加でポイントが5000ポイントもらえました。
ただし、出費は50000円で減ることはありません。
この5000ポイントで5000円分の商品を買います(1ポイント=1円とします)。
5000円分の商品を買うのに新たな出費はありません。
(この5000円の買い物について、ポイントは還元されないとします)
結果として、合計55000円の商品の支払い額が50000円となります。
差額の5000円が得した金額、買った商品55000円の9%出費が減りました。
アレ?と思った方もいるかもしれません。ポイント還元で得した気分でしたが、ポイントを使うために追加で買い物をして、しかも割引よりも割合が低くなっています。
ポイント還元が必ずしもお得というわけではありません。選べる場合は、どっちが得か比較してみるのもよいでしょう。
■ポイントは賢く使おう
ポイントは現金などと違って、利用できるお店やサービスが決まっている場合があります。普段利用しないサービスのポイントを貯めても、使う機会がなければ意味がありません。
ポイントには一般的に利息が付きません。現金なら、銀行に預けるとわずかですが利息が付きます。また、ポイントには使用期限が設けられている場合があり、使用期限が過ぎてしまうとポイントが無効になってしまいます。
ポイントは運営している会社の都合でルールが変わる場合があります。便利になる場合だけとは限りません。ポイントの使用期限が短くなったり、使うのに最低必要なポイント数が大きくなったり、使う側に不利なルールに変わる場合も考えられます。
最近は複数のお店やサービスで利用できる共通ポイントが出てきていますし、ポイントを使って運用するポイント運用などもあり、ポイントの使い方が増えています。
ポイントは使ってはじめてメリットがあります。貯めておく理由がなければ、早めに使って賢く利用したいですね。
ぜひ参考にしてください。
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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和
充実した人生を生きるには個人がお金に関する知識を持つことが重要と思いFP資格を取得。その後に事務所を開業。親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、三鷹市を中心に活動中。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、相続アドバイザー協議会認定会員。日本FP協会2017年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2018年「FP広報センター」スタッフ。
ホームページ http://mitaka-fp.jp/
2021年4月号