ママとパパのリレーエッセイ第224回- ゆかわさん

公開日 2021/10/01

コラムママとパパのリレーエッセイ 第224回-ゆかわさん

ママとパパのリレーエッセイ ならぬ「ばぁばぁとじぃーじぃのリレーエッセイ」

ある日小学3年生の孫が、「ばぁばぁの家にトットちゃんある?」と聞いてきました。

とっても嬉しくて「ウン あるよ」と貸しました。

30年前、この孫のママたちが小学生の低学年の時、一小節ずつ寝る前に読み聞かせを親子で楽しんでいました。黒柳徹子著『窓ぎわのトットちゃん』(1981年発行)です。親の好きな本が子に、そして孫へとつながる嬉しさを味わいました。孫の誕生日に好きそうな本を贈るために、書店を回って探す楽しみがあります。

現在も娘たちとは、お互い読んで面白かった本の話題と情報交換を楽しんでいます。

私は、この10年以上保育園の年長クラスの子どもたちに読み聞かせをしています。

よく読むのは、斉藤洋著『ルドルフとイッパイアッテナ』(1987年発行)です。卒園前の2月~3月の時期です。1回の読み聞かせは、20分前後です。300頁弱の厚い本ですが、「続きはいつ?」と催促されて、自分への励みになっています。困った友達を助けて団結すること、自分より弱い者たちへの心配り、文字を学ぶ楽しさ、学級図書、学校の図書室、給食へのわくわく感を共有して、小学校生活の楽しさへの期待を持たせてくれる本です。そして読み終わったら、この本はあと3冊続きがあること、ぜひ小学校の図書室で見つけて読んでくださいと約束します。ボランティアで小学校訪問をすると、保育園の時に読み聞かせをした子どもたちが、声をかけてくれます。

ちなみに、斉藤洋さんは、亜細亜大学のドイツ文学の教授です。ヤングアダルト図書への楽しみを教えてもらっています。講演会があればぜひ参加してみてください。
 
湯川 エイ子
 
 

2021年10月号