エッセイ

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第75回

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2024年3月2日

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第75回

◆話題のNISAを始める前に

 

こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えします。

 

2024年からNISAの制度が変わりました。多くの書籍やネットの記事が出ていて関心の高さがうかがえますが、ブームに踊らされないように気をつけたいものです。

今回は、新しいNISAを始める前の注意点を紹介します。

■NISAとは

NISAとは2014年から始まった「少額投資非課税制度」で、2024年から制度が大きく見直されました。「貯蓄から資産形成にお金を向けてもらいたい」という意図もあり、税金面でのメリットが設けられています。

一般に株式や投資信託などの金融商品は、運用益(売買益や配当金)に約20%の税金(所得税・住民税)がかかります。しかし、NISA制度を利用して購入した場合は運用益に税金がかかりません。

・売却した時の売買益が非課税
・配当金や分配金が非課税

投資をした利益が出ても税金がかからないなら、投資してみようと考える人も多いかもしれませんね。

NISA制度で購入できる金額には上限があり、年間投資枠が360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)、また非課税保有限度額が1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)となっています。購入できる金融商品にも制限がありますので、詳しくは金融庁のホームページなどでご確認ください。

■NISAで投資をする時の注意点

投資は預金と次のような違いがあります。

・元本が保証されない
・手数料がかかる
・換金に時間がかかる

預金は元本が保証されており、預金で損をすることはありません。一方、投資では株式や投資信託などの金融商品を買うことになるので、売るときに買った値段より高くなることもあれば安くなることもあります。安くなった場合は当然損になります。

一般に投資では手数料がかかります。株式の売買時には売買手数料、投資信託の購入時には購入時手数料、保有中は運用管理手数料がかかります。条件によって無料になる場合もありますが、手数料を必ず確認しましょう。

普通預金はATMなどで必要な時に直ちにお金を引き出せます。一方、投資では売買が成立してから代金のやり取りに数日かかるので注意しましょう。例えば、上場株式では売買が成立して2営業日後に代金のやり取りが発生します。

■NISAで投資を始める前に

投資では資金が増える可能性もある一方で、減る可能性もあります。投資をするときには次の3点を押さえておきましょう。

・予備資金として、生活費の6か月分の預金を持っておく。
・10年以内に使い道が決まっている使用予定資金も、基本的に預金で準備する。
・投資は、予備資金や使用予定資金を除いた「余裕資金」の範囲でする。

不測の事態があったときに必要なお金として予備資金が必要です。投資の世界で「命金には手をつけるな」という言葉があるように、失うと生活に困る資金を投資するのは止めましょう。

また、余裕資金で投資する場合の買い方も工夫しましょう。株式や投資信託などの金融商品は常に値段が変わるので、一括でまとめて購入するのではなく、積み立てなどを利用して買うタイミングを分かるようにするとよいでしょう。

出所 金融庁 NISA特設ページ

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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和

会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには各人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得し、その後事務所を開業。
三鷹市を中心に活動し、親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けている。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。
日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員

ホームページ https://mitaka-fp.jp/

 

※コラムの内容は執筆当時の情報によります。

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