エッセイ
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第10回
2022年4月5日
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第10回 <2017年5月号>
◆教育費の目安を知っておこう(私立小中高編)
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
先々月は公立の小学校・中学校・にかかる教育費について、先月は大学の教育費についてお伝えしました。
順番が前後しましたが、今月は私立の小学校・中学校・高校にかかる教育費について、文部科学省が実施している「平成26年度子供の学習費調査」の結果を見ていきたいと思います。
おさらいですが、公立学校の学習費の総額の目安は以下の通りでした。
小学校:年30万円
中学校:年40万円
高校:年40万円
それでは、私立の小学校・中学校・高校での学習費の総額がいくらになるか、学年別に見てみましょう。
棒グラフが私立の学習費です。比較のため、公立の学習費の総額を赤色の折れ線グラフで入れました。
学年毎に少しずつ違いがありますが平均すると次のとおりです。小学校1年生、中学校1年生、高校1年生では、金額が大きくなっています。
小学校:年150万円
中学校:年130万円
高校:年100万円
なお、この調査では学習費を3つに分類しています。
・学校教育費 授業料や遠足代、制服、学用品など
・学校給食費 小学校、中学校の給食費
・学校外活動費 学習塾、習い事(サッカーや水泳、ピアノや英会話など)
公立と比較すると費用は約3倍、事前の準備がとても大切だと分かりますね。
これは学校教育費の内訳です。「授業料」と「その他学校納付金」で学校教育費の6~7割を占めています。この部分が公立との大きな違いです。「その他学校納付金」は、施設設備資金や後援会費、冷暖房費等、一部入学検定料・入学金も含まれています。
最後に、世帯の年間収入と私立学校に通う割合の関係を見てみます。私立の小学校と中学校では、年収1,000万円以上の世帯で半分以上を占めています。むしろ注目するところは私立高校です。私立高校に通っている世帯の年間収入は、400万円以下から1,200万円以上までほぼ同じ割合と言ってもいいでしょう。
私立は大学だけと考えているご家庭も多いかと思います。しかし、私立高校に通う場合も少なくないことをデータは示しています。もし私立高校に通うことになると年100万円の教育費が必要になるぞ、そのとき我が家の家計は大丈夫かな?ということを少し気に掛けておくとよいと思います。
ぜひ参考にして下さい。それではまた。
出典:文部科学省 平成26年度子供の学習費調査
※コラムの内容は執筆当時の情報によります。
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