エッセイ

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第71回

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2023年7月18日

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第71回

◆児童手当の所得手当が撤廃?こども未来戦略方針について

こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えします。

2023年6月13日に「こども未来戦略方針」が閣議決定されました。
異次元の少子化対策として様々な取り組みが行われる予定ですが、特に今後3年間の集中的な取り組みが「加速化プラン」として記載されています。その主な内容を紹介します。

■児童手当の拡充

児童手当について、全てのこどもの育ちを支える制度に位置付けられ、次のように見直されます(2024年度中に実施される予定)。

・所得制限を撤廃(親の所得に関係なく支給)
・高校生にも支給(子ども1人当たり月1万円)
・第3子以降は、生まれてから高校生まで月3万円に増額

給付額に大きな変更はないものの、教育費がかかり始める高校生への支給は大きな変化です。

■出産費用

新たにできた「出産・子育て応援交付金」(10万円)について、制度化に向けた検討がされます。
正常分娩の出産費用は現在保険適用外ですが、保険適用の導入について2026年度を目途に検討を進められることになりました。

■育児休業給付金の増額

両親ともに育児休業を取得することを促進するため、一定期間の育児休業給付金の増額について、2025年度からの実施に向けて検討が進められます。

・男性が一定期間以上の「産後パパ育休」を取得
・その場合に、男女とも育休(最大28日間)の給付率をアップ
・給付率は8割程度(手取りで10割相当)へ引き上げ(現在は67%(手取りで8割相当))

手取りベースで育休中の収入が維持されれば、育休中の経済的な心配は和らぎそうです。

■高等教育費の負担軽減

授業料等減免と給付型奨学金について、2024年度から多子世帯や理工農系の学生(世帯年収約600万円)に拡大されます。また、多子世帯の学生について更なる支援の拡充が検討されることになりました。

「授業料後払い制度」が、2024年度から修士段階の学生を対象に先行導入されます。在学中は授業料を支払わず、卒業後に所得に応じて返済する制度です。

まず児童手当の制度、その後、育児休業給付金や出産費用の制度が見直される予定です。子育て世代の方は、これらの制度変更のニュースに注目するようにしましょう。このコラムでも適宜紹介する予定です。

出典:内閣官房 こども未来戦略方針

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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和

会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには各人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得し、その後事務所を開業。
三鷹市を中心に活動し、親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けている。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員

ホームページ https://mitaka-fp.jp/

 

※コラムの内容は執筆当時の情報によります。

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