エッセイ

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第76回

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2024年3月20日

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第76回

◆家計管理の袋分け方法のメリット

こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えします。

 

家計管理で良く知られている方法に「袋分け」があります。支出を決まった金額でやり繰りするために、一度は試した方も多いのではないでしょうか。

今回は、袋分けの方法とメリット・デメリット、キャッシュレス時代のアレンジについて紹介します。

■袋分けの家計管理とは

袋分けの家計管理では、毎月の予算を支出の項目別に決めておき、その予算に合わせて現金で管理します。

あらかじめ毎月の支出の状況を確認し、項目別の予算を決めます。その後、次の流れで袋分けで管理をします。

(1)給料日に袋分けで管理する金額の現金を口座から引き出す。
(2)支出の項目別に現金を袋分けする。
(3)それぞれの支出を現金で支払う。
(4)給料日前日に残高を確認して振り返りをし、必要に応じて予算を見直す。

袋分けの対象になるのは、おもに変動費と言われるものです。食費や日用品費、交通費、娯楽費などがあたります。

また、項目の分け方として次のような方法があります。

・用途別
食費、日用品費、被服費、美容費、交通費、娯楽費、雑貨費、その他など

・支出先別
スーパー、ドラッグストア、コンビニ、外食先、雑貨店、病院・クリニック、その他など

一方、固定費である家賃や住宅ローンの返済、水道光熱費、通信費、保険料などは、銀行口座からの引き落としなどにし、袋分け管理の対象としない方が良いでしょう。

■袋分けのメリットとデメリット

袋分けで管理をする一番の目的は「使いすぎの防止」です。袋分けをするメリットには次のようなものがあります。

・残高(使えるお金)がひと目で分かる
・細かい集計が不要
・現金なのでどのお店でも使える

最大のメリットは残高が目で見えることです。今月使えるお金がいくら残っているかがひと目で分かるので、使いすぎを防ぐ効果が大きいです。

また、予算内で支出を抑えれば基本的にOKなので、支出額を確認するためにレシートをためて集計する手間は不要です。ただし、はじめのうちは振り返りのためにレシートは取っておきましょう。

袋分けのデメリットには次のようなものがあります。

・現金なので持ち運びなど管理が面倒
・ポイントがつかない

1つ目の管理については、封筒で管理すると出し入れも大変なので、袋分けグッズなどを活用しましょう。利用する店が決まっている場合には、利用する店ごとに袋分けすると管理が楽になります。

「クレジットカードならポイントが付くのに」という感想も聞きますが、使いすぎを防ぐのが一番の目的なので、そこは我慢しましょう。ポイント目的で使いすぎるのは本末転倒です。

■袋分けをキャッシュレスにあわせてアレンジする

最近は電子マネーやQRコード決済などのキャッシュレスも普及していますが、袋分けをアレンジすることも可能です。

いつも利用するお店でキャッシュレス決済が利用できるなら、袋分けの代わりに予算の金額を一括でチャージする方法があります。アプリで残高を確認することで、現金とほぼ同じ効果が得られます。

QRコード決済など上限額が大きい場合は使える方法だと思います。ただし、チャージできる上限が少ない(例えばSuicaでは2万円)場合、月に何回もチャージが必要になるので逆に手間がかかるかもしれません。
注意点としてオートチャージは無効にしましょう。オートチャージを利用すると袋分けの効果は得られません。

最近は食料や日用品などの物価が上がっていて、支出の管理がより大切になっています。使いすぎを防ぐ方法の1つとして、参考にしてください。

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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和

会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには各人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得し、その後事務所を開業。
三鷹市を中心に活動し、親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けている。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員

ホームページ https://mitaka-fp.jp/

※コラムの内容は執筆当時の情報によります。

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