エッセイ

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 8

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 8のイメージ

2022年5月27日

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 8
―大五郎、幼稚園見学は大騒ぎ―

水無田気流

 

わが一子大五郎(仮名)、現在3歳2か月。
ところで母は、野良非常勤講師稼業兼野良物書きである。いつどの仕事が来るかは不明。刊行できるかどうかは分からなくても、24時間基本的に書くことを考えているが、これって「仕事」なのか「趣味」なのか判然つかない。
というわけで、定期的に客観的に分かるようなかたちで仕事をしているわけではなく、公立保育所にいれてもらえる優先順位も低い。子どもの預け先はいつも悩みの種だった。

しかし、大五郎も3歳。自宅で見ながらデタラメに仕事をしているうちに、ようやく来年は幼稚園に行ける年齢になってくれた。ありがたい、ありがたい……と思い、いくつか見学や説明会に行った。
だが、大五郎。幼稚園を見に行くたびにテンションが上がりまくり、毎回毎回大変であった。

A幼稚園。説明会の最中、園庭で遊ばせていたら、砂場で泥のかたまりになっていた。

B幼稚園。見学に行ったら、園長先生のご説明の間、隙あらば教室のドアを開け閉めしたがり、大騒ぎ。ああ、見ればほかのお子さんは、きちんとお母さんの横にお利口さんにしているのに……。

C幼稚園。またもや先生の説明の間中走り回り、園児たちの輪の中に飛び込んだのを引きずり戻す。

D幼稚園。ほんの数秒間でいなくなる。見ると、すでに滑り台のてっぺんに……!説明が終わって帰ろうとしたら、「もっと遊びたいだの!」と騒ぎ、幼稚園の床に転がって泣いた。これまた、引きずって帰った。

考えたら、幼稚園はあらゆるものが幼児向けにできている。おまけに、大五郎が大好きな遊具の数々もあり、しかも子どもがたくさんいる。はやく行きたくてならないらしい。

夫と相談し、いくつか一緒に見てもらい、大五郎の大はしゃぎ・大暴れぶりに夫婦そろって体力を消耗し、結論は「大五郎は元気が余ってしょうがないから、ビシビシ早期教育してくれるところだと委縮するかもしれない。のびのびした自由保育系にしようね」であった……。

<続く>

コンビニ通信vol.18(2011年7月発行)掲載

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