エッセイ

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 9

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 9のイメージ

2022年5月27日

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 9
―大五郎、大地震に遭遇する―

水無田気流

わが一子大五郎(仮名)、現在3歳5か月。生まれて初めての大地震に遭遇した。
3月11日、私は水道橋で講義のため夫に大五郎を預けて自宅を出た。午後2時40分ごろ、三鷹駅到着。そこですさまじい揺れに遭遇した。

携帯電話は通じず、構内の店舗にお願いし電話を借りて自宅に安否確認を入れた。この時点で、まだ家の電話は通じていた。夫と大五郎の無事を確認したところ、「二人とも無事だけど家の中はメチャメチャ」とのこと。講義予定の専門学校にも電話を入れたら、事務員さんではなく知人の講師が出て、「こちらもパニックです!」とのこと。
やがて、「駅構内は危険ですので退避してください!」との声で駅を出た。

歩きながらとりあえず軍手とバンドエイドとガムテープを買い、再度公衆電話から学校に電話したら、さすがに「休講」とのこと。目の前に来たバスに飛び乗って帰宅したら、たしかに家の中は本やガラスの破片でメチャメチャで、給湯器も故障していた。あまりのことに、大五郎の第一声は「すごいちからが、すごいちからになったんだね」だったそうである。

その後も、テレビに次々出てくる緊急車両の映像に大興奮。
「おもしろいね!おもしろいね!」とはしゃいでいたが、ストレスも大きかったのか普段以上に親に抱きつき続け2時間ほど早くこてっと寝てしまった。

電話はつながらなくても、ツイッターはつながったのがありがたかった。おかげで、子育てコンビニ公式ツイッターはじめ、近所の情報もどんどん入ってきた。どうやら近所で大きな火事が起こったというような話はない。よかった。

それから、たまたま夫が大学でなく家にいてよかった。まだ電車に乗る前でよかった。何より大五郎に怪我がなくてよかった。

よかったよかった……と思っていたら、翌日、地震のストレスでまる1日うんちが出なかった大五郎、ホッとしたのか翌日6回も大量に……。いやまぁ、元気でよかった。うう……。

<続く>

コンビニ通信vol.19(2011年10月発行)掲載

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