エッセイ
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第30回
2022年4月5日
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第30回 <2019年4月号>
◆扶養になるとき、外れるときの手続き
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
新学期が始まる4月は、子どものいる親にとって自身の働き方が変わることも多い時期でしょう。子どもと一緒にいる時間を増やすため仕事を減らし配偶者の扶養に入ることもあるでしょう。一方で働く時間を増やして収入を増やすとともに、配偶者の扶養から外れることもあるでしょう。
扶養になるとき外れるときにどのような手続きが必要なのでしょうか。どんな書類があるのか、どこに提出すれば良いのかについて紹介します。
■扶養に入るとき
配偶者が会社員・公務員(第2号被保険者)で厚生年金保険に加入している場合は、条件を満たすと配偶者の扶養に入ることになります。配偶者が国民年金(第1号被保険者)の場合は扶養という制度はありません。
被扶養者になるには収入要件があります。
・年間収入が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)であること。
かつ
・同居の場合は、収入が扶養者の収入の半分未満であること。
・別居の場合は、収入が扶養者の仕送り額未満であること。
収入要件には注意が必要です。例えば、夫の年間収入が230万円、妻の年間収入が120万円だとします。この場合、妻の年間収入130万円未満ですが夫の収入の半分以上あるため被扶養者になることができません。
年間収入は過去1年間の収入ではなく、今後の見込み収入額です。ここも間違えやすいので注意しましょう。給与所得等の場合は月額108,333円以下。雇用保険等の受給者の場合は日額3,611円以下です。
実際の手続きは健康保険と年金はセットで行います。配偶者の勤務先に「健康保険 被扶養者(移動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」を提出します。事業主経由で日本年金機構に提出されますので、被扶養者になる本人は特に手続きは必要ありません。続柄や収入要件が確認される場合がありますので、その場合は必要な書類を提出しましょう。
■扶養から外れるとき
まず、本人の収入が増えて収入要件を満たさなくなった場合です。
本人が勤務先の厚生年金に加入する場合は、第2号被保険者になります。事業主が日本年金機構に被保険者加入の手続きを行います。本人は特に手続きをする必要はありません。
本人の年間収入が130万円以上となり国民年金に加入する場合は、第1号被保険者になります。まず、本人が「国民年金第3号被保険者関係届」を年金事務所に提出します。また、配偶者が「被扶養配偶者非該当届」を勤務先に提出します。さらに、扶養を外れた本人は国民健康保険に加入が必要となります。「健康保険資格喪失証明書」を受け取ったあと、市役所等で国民健康保険の加入手続きをします。
配偶者が会社員・公務員で、その配偶者が退職したとき、自営業者になったとき、65歳になったときも第3号被保険者でなくなります。気付かずに手続きが遅れる場合があるので注意しましょう。
ぜひ参考にしてください。
出典:日本年金機構
・国民年金第2号被保険者が、配偶者を扶養にするときの手続き
・家族を被扶養者にするとき、被扶養者となっている家族に異動があったとき、被扶養者の届出事項に変更があったとき
・配偶者が転職・退職したときの手続き
・3号被保険者の「配偶者が65歳になったとき」の手続き
※コラムの内容は執筆当時の情報によります。
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