エッセイ
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第59回
2022年3月30日
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第59回 <2022年3月号>
◆人生の三大資金を知っていますか
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
「みたか子育てねっと・子育てコンビニ」で暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしてきました。
2016年8月から始まったこのコラムも今回が最終回となりました。約5年間お付き合いいただきありがとうございました。
(※編集部注 2022年4月以降は、NPO法人子育てコンビニのHPにて連載を続けます)
さて、最終回となる今回は「人生の三大資金」を紹介します。これまでコラムで多く触れてきた教育資金もその1つですが、それ以外に何があるのか、三大資金にどのように対応すればよいのかについて、今回紹介します。
■人生の三大資金とは
人生では時に大きな支出が発生します。その時の収入だけではとてもカバーできない大きな金額ですので、事前の備えが大切です。
人生の三大資金には、次の3つがあります。
・教育資金
・住宅資金
・老後資金
家族構成や価値観などで金額が異なりますが、いずれも生き方にも影響を与える金額といえるでしょう。
■将来の支出をイメージしよう
家計管理は毎日・毎週・毎月の支出を管理することがメインですが、それだけでは三大資金に対応することはできません。三大資金は、将来の支出に備えるためのお金ですので、イメージすることが重要です。
教育資金であれば、子どもが生まれてから18年後の大学の学費が対象です。18年後はかなり先なのでイメージが湧かないかもしれません。
しかし、大学入学を3年後に控えた15歳の時から、3年間で500万円以上の教育資金を準備できるかというと難しい家庭が多いのではないでしょうか。
老後資金であれば、60歳以降の話ですので、人によっては30年以上も先の話です。しかし、人によっては数千万円という金額を準備する必要がありますので、50歳台になって慌てて準備できるものでもありません。やはり、将来をイメージして準備する必要があります。
■三大資金の優先順位を考えよう
金額の大きい支出が3つもありますので、生涯の収入で3つの支出を全て理想通り準備できるとは限らず、むしろ優先順位をつけてメリハリをつける必要があります。
教育資金は、大学4年間の学費だけでも、子ども1人あたり約500万円。
住宅資金は、住宅購入費用で4000万円~8000万円(物件により異なる)。
老後資金は、毎月年金で足りない分を月5万円とすると、30年間で1800万円。
※上記の金額は例であり、それぞれの家庭の状況により異なります。
子どもには中学から私立学校に通わせて海外留学にも行かせたい。住まいは駅近の新しいマンションにしたい。老後は、定期的に海外旅行に行くなどリッチに過ごしたい。それぞれ希望があったとしても、収入が追いついていくかという問題があります。
教育を重視して、住まいは駅から少し離れたところにする。教育と住まいはそれなりに費用をかけるが、老後はつつましやかに過ごすなど、それぞれの価値観に合わせて優先順位を決める必要があります。
■三大資金にはまず貯蓄、ローンは計画的に利用しよう
大きな支出に備える方法としては、まず貯蓄です。預金の金利はゼロの状態が続いていますが、ここは増やすよりも貯めることの方が重要です。
毎月決まった金額が定期的に振り替えられる「自動積立定期」や、給与天引きで貯められる「財形貯蓄」(勤務先によって制度がない場合もある)などが選択肢としてあります。
住宅購入のように、貯蓄でまとまった資金が準備できない場合は、ローンを利用しましょう。代表的なものは「住宅ローン」です。
ローンは返済する時に、元本にプラスして利息を払う必要があるので、トータルでみると借りた金額よりも多くの金額を返す必要があります。毎月の返済額や完済までの年数を確認して、計画的に利用しましょう。
■老後資金は事前に準備するしかない
住宅資金には「住宅ローン」を利用することが多いでしょう。教育資金は貯蓄で準備するケースが多いと思いますが、それでも不足する場合は「教育ローン」を借りる方法もあります。
しかし、老後資金については、基本的にそれに対応するローンがありません。老後資金が準備できなかった場合は、基本的には年金の範囲で日々生活する必要があります(最近は自宅を持っていれば、その不動産を担保にお金を借りられる場合もあります)。
子どもの教育費がかかっていても、住宅ローンの返済があっても、老後資金の準備は少しでも続けましょう。
ご家庭で「人生の三大資金」について考えてみてはいかがでしょうか。資金準備には時間も必要です、始めるなら「今」ですよ。
■まとめ
・人生の三大資金は、教育資金・住宅資金・老後資金
・将来の支出だが金額が大きいので事前に準備しよう
・まずは貯蓄で備えて、ローンは計画的に利用しよう
・老後資金は、教育費や住宅費の支出と並行して準備しよう
ぜひ参考にしてください。
※コラムの内容は執筆当時の情報によります。
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