エッセイ

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第64回

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2022年9月28日

教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第64回

 

◆地震保険を無視してはいけない理由

こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニで暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。

近年、地震や台風などの自然災害が増えており、その被害も大きくなっています。自然災害への備えがまずます重要になっているのではないでしょうか。

住宅を購入すると火災保険に加入しますが、あわせて地震保険にも加入しているでしょうか。地盤が丈夫だから心配ない、保険料が高いから、などの理由で地震保険の加入を避ける人もいるようですが、地震保険について思い違いをしているケースもあるようです。

今回は、地震保険が重要な理由と地震保険の概要を紹介します。

 

■地震による火災は、火災保険では補償されない

火災保険に加入すると、火災によって建物や家財が損害を受けたときに保険金を受け取ることができます。火災保険では、火災の他にも落雷や風災など多くのケースに対応しています。

一方、地震保険では、地震、噴火、これらによる津波による損害を受けたときに保険金を受け取ることができます。

例えば、地震が発生したときに火災が起こることが想定されます。特に木造住宅が密集している地域では、地震で発生した火災が広がってしまう事態も考えられます。このような地震による火災は、火災保険では補償されず、地震保険で補償されます。

また、マンションのような耐火建築物であっても、地震で火災が発生することは大いに考えられ、地震による火災で受けた損害は地震保険の対象です。

火災といっても状況によって違うことを知っておきましょう。上記の例でも、地震保険が無視できないことが分かっていただけるでしょう。

 

■地震保険は、火災保険とセットで加入

地震保険は単独で加入することはできず、火災保険とセットで加入する必要があります。また、地震保険には加入できる金額に制限があります。
・火災保険の保険金額の30%~50%の範囲
・建物は5000万円、家財は1000万円が上限

例えば、建物3000万円、家財1000万円の火災保険に加入した場合、地震保険としては建物1500万円、家財500万円が目安(50%の場合)です。

 

■地震保険の保険金は4段階

地震保険では、保険の対象となっている建物や家財の被害の割合によって、支払われる保険金が決められています。

・全損:地震保険の保険金額の100%
・大半損:地震保険の保険金額の60%
・小半損:地震保険の保険金額の30%
・一部損:地震保険の保険金額の5%

大きな災害になると、保険金は支払われないのではと心配になるかもしれません。

しかし、地震保険は国と民間保険会社が共同で運営しており、1回の地震等による保険金の支払限度額は12兆円となっています。

2011年に発生した東日本大震災で支払われた地震保険金は、1年後の2012年4月2日時点で77万件、1兆2241億円であり、12兆円という金額は十分余裕をもった設定といえます。

近年、特に東日本大震災以降、地震保険の加入割合が増えています。皆さまも現在の加入状況を確認して、地震保険に加入していない場合は見直してはいかがでしょうか。

参考:地震保険制度の概要 : 財務省 (mof.go.jp)
地震保険特設サイト(日本損害保険協会)

 

 

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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和

会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには個人個人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得。その後事務所を開業。
親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、三鷹市を中心に活動中。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員

ホームページ https://mitaka-fp.jp/

※コラムの内容は執筆当時の情報によります。

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