エッセイ
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第85回
2026年3月31日
教えて!伊達さん ~お金にまつわるお話~ 第85回
◆高等学校の授業料無償化について
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニでの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしています。
高校生のお子さまがいる家庭にとって気になるのが教育費でしょう。特に私立の高等学校に通う場合は費用の負担が公立より大きくなります。
最近は政府も子育て支援を充実させてきましたが、今回注目されているのが高等学校の授業料無償化です。制度の変更点の概要を紹介します。
(2026年3月時点の情報を元にしているため、今後変わる可能性があります)
■高等学校の授業料に対する支援とは
「高等学校等就学支援金等」のことです。
この制度は、授業料に充てるための就学支援金を支給することにより、高等学校等における教育に係る経済的負担の経験を図り、もって教育の実質的な機会均等に寄与することを目的としています。
世帯年収が約910万円(注1)未満の高校生等を対象に、授業料の支援を受けることができ、支給額の上限は11万8800円です(注2)。
また、世帯年収が約590万円未満で、私立高校等の場合は加算があり上限が39万6000円となります(ただし、私立高校の通信制は29万7000円、国公立の高等専門学校は23万4600円)。
支給を受けるためには学校からの案内に従って申請をする必要があります。
支援金は直接学校に支払われるため、家庭が受け取ることはありません。また、学校によって授業を先に徴収した後、支援金相当額を返還する場合があります。
支給対象は「授業料」となっており、入学金や設備費、教材費、制服代、修学旅行費用など授業料以外のものは対象外です。
*注1:両親の一方が働き、高校生1人、中学生1人の4人世帯の目安
*注2:2025年度は経過措置として「臨時支援金」が設けられ、年収約910万円以上の世帯の高校生も支給対象になりました。
■2026年度から何が変わるの
2026年度からこの支援金制度が次のように変更されます。
・所得制限がなくなります(世帯年収に関係なく受けられます)
・支給上限額が次のようになります。
公立(全日制):11万8800円(公立高校の授業料)
私立(全日制):45万7200円(私立高校の平均授業料を勘案した水準)
定時制や通信制、高等専門学校などは異なる上限額が設定されています。
公立高校は授業料が決まっていますので、授業料全額が支給されることになり、世帯年収に関係なく授業料無償化となります。
私立高校は学校によって授業料が異なりますので、45万7200円までの場合は無償化、それ以上の場合でも差額だけ負担すれば良いことになります。私立高校にお子さまを通わせている家庭にはありがたい制度変更です。
■東京都は追加で都の支援がある
東京都の場合はより手厚い支援として「私立高校等授業料軽減助成金」があります。生徒と保護者が東京都内に住んでいて(住所を有すること)、対象となる私立学校に在学する場合、申請することで受けられる助成金です。
2025年度の場合、国の就学支援金等と都の授業料軽減助成金の合計で上限額49万円の支援を受けることができました。国の水準より高い上限額が設定されています。
2026年度についてはまだ開示されていませんが、2025年度と同じ上限額49万円ですと、国の45万7200円との差額について都の支援が受けられる可能性があります。
国の就学支援金等、都の授業料軽減助成金は、支給を受けるために申請が必要です。申請忘れをしないように学校からの案内に注意してください。
今回紹介した制度とは別に、授業料以外の教育費を対象にした「高校生等奨学給付金」制度があります。低所得世帯を対象にした支援制度ですが、別の機会に紹介いたします。
ぜひ参考にしてください。それではまた。
出典:文部科学省 高校生等への修学支援 令和8年度予算(案)についてお知らせいたします
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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和
会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには各人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得し、その後事務所を開業。
三鷹市を中心に活動し、親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けている。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員
ホームページ https://mitaka-fp.jp/
※コラムの内容は執筆当時の情報によります。
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