エッセイ

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 4

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 4のイメージ

2022年5月27日

無宿渡世母がゆく 子育てコンビニ編 4
―大五郎の公園ワンダーランド―

水無田気流

 

わが一子大五郎(仮名)は、現在2歳2か月。
母の体力がもたないほどの、公園好きである。
この夏私は、リゾート地に行ったわけでもないのに、毎日大五郎と公園でサッカーをしていたせいか、例年になく日に焼けてしまった……。

それにしても、大五郎はいったんお外に行きたいとなると、母の都合などおかまいなしである。
たとえ母が締め切り前の徹夜明けで目の下にどす黒い隈を作っていても、大五郎は気にしない。
満面の笑顔で玄関を指差し、「お外へゴー!」の笑顔。それでも母が、ごろごろだらだらしていると、自分の靴をもってきて笑顔。無視していると、怒りの雄叫びをあげて、靴で激しくたたいてくる。

しかたなく、大五郎を連れてを野川公園へ。
例によって、「うきゃー!」と獣のような声をあげ、走り回る大五郎。
ただし、普通にかけっこしていてくれるだけならよいのだが、大五郎は、妙に趣味がマニアックなのでる(?)。
まず、公園管理局の建物が大好き。ガラスの扉を、開けたり閉めたりするのが好きなのである。はっきり言って、他のお客さんに迷惑だし、第一手をはさんだりしたら危ない。

やめさせると、今度は木立の中に分け入って、木の葉を踏んで遊んでいる。木の葉の感触が好きらしい。とくに、湿ってぬかるんだ場所が大好き。靴が汚れるのでやめてほしいのだが……。

いや、それだけならまだいいが、雨上がりは大変である。大五郎は、水たまりが大好き。見つけると、笑いながら突進していく。止めないと、水の中をばしゃばしゃ跳ねて、靴も服もびしゃびしゃのどろどろになる。あわてて大五郎を水たまりから引き離し、疲労と頭痛とめまいを覚えながらベンチに座っていると、今後大五郎は、笑顔で駆け寄ってきた。どろだらけの手に何かもっている。
「あい」と言って、母に手渡そうとしたものは……犬のウ〇コ……!

大五郎……それはプレゼントではない。
「嫌がらせ」というものなのだよ……。違いが分かるのは、いったいいつの日か……。

<続く>

 

コンビニ通信vol.14(2010年7月発行)掲載

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