あっ!地震!!さあ、どうする!? |
近い将来、必ず起こると言われている南関東の地震。 子どもを持つ親としてしっておくべきことを 三鷹市防災課の大倉課長に教えていただきました! |
◇準備編 |
◆非常持ち出し品や備蓄品は? ◆家のレイアウトを地震に備える!〜怖いのは落ちてくるモノに当たること!!家具は固定し、高いところにモノは置かない! |
◇災害時編 |
◆グラっときたら、何をする!? ◆布団の中でもダンゴムシ! ◆外出時にグラっときたら? ◆親は都心の職場・・・という場合は? ◆震災時に正しい情報を得るには? |
◇避難編 |
◆避難場所?避難所? ◆避難は抱っこで! ◆震災時、病院・診療所は閉鎖になります |
◇さいごに 〜コンビニ読者へのアドバイス |
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◆非常持ち出し品や備蓄品は? | ||||||||||||||
地震などの災害に対する備えということで、まずは水や食料などの備蓄品について教えてください。 |
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非常持ち出し品や備蓄品の内容は、いろいろなところで紹介されているとおり、「三日間生活できる」ことが基本です。 三日あれば外部からの援助も届くという考え方です。逆にいうと、三日間は市からのサポートも市民全体には行き届かない可能性があります。 それから、阪神淡路大震災経験者の方などのお話しから特に準備しておいたほうがいいと思われるものは、 ・スニーカー(使い古しでよいので、寝室内に置いておきましょう。スリッパでは不十分だそうです) ・食品包装用ラップ(伸縮性がある、密着性がある、水に強い、衛生的などの理由から利用価値が高いです) です。 備蓄の食糧については、災害用の特別な物を用意しなくてもいいと思います。カップめんやレトルト食品など、普段食べられるものを用意し、消費期限に合わせて食べてしまえばムダにもなりません。ウチでも、「今日は備蓄していたものを食べる日」がありますよ(笑)。 |
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なるほど!確かに地震用に特別な保存食を買っても、結局その「消費期限」を越えてしまって結局処分、ということがありました・・・(汗)そのときどきで、食べちゃえればいいんですよね! では、家の準備ではなく、外出時用に準備(携帯)しておいたほうがいいものとは、どういうものでしょう? |
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私が持ち歩いているのは、@FMラジオA小型懐中電灯B笛Cちょっとした食べ物Dアルミシートですね。アルミシートは、畳むととても小さいのですが、保温性が高く有効です。市ではこれを市の防災訓練に参加した方に差し上げています。 | ||||||||||||||
◆家のレイアウトを地震に備える! 〜怖いのは落ちてくるモノに当たること!!家具は固定し、高いところにモノは置かない! |
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家の下敷きにならないために、2階だての家だったら寝室は2階がいいとか、すぐ外に逃げられるようにしておく、みたいなことをしておいたほうがいいですか?ありますか? | ||||||||||||||
いえいえ、実は怖いのは建物の倒壊ではなく、本棚などの家具の下敷きになったり、落ちてくるガラスやモノで大きなケガをすることなのです。 昭和56年以降の建物は、三鷹市で想定されている震度6弱程度の揺れでは倒壊の心配はほとんどありません。 それよりも、大きな家具や落下物が問題です。 |
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(@_@;)!そうなのですか!じゃあ、自分でもかなり対策がとれるということですよね? | ||||||||||||||
市販の補強グッズでよいので、家具をしっかり固定し、高いところにはなるべくモノを置かないようにすることが大切です。 ただ、家全体をそうするのはなかなか大変なので、まずは、子ども部屋、寝室から実行しましょう。 |
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◆グラっときたら、何をする!? | ||||||||||||||
緊急地震速報が携帯電話などに来たらまずどうすればよいのでしょう? | ||||||||||||||
速報が来てから実際に地震が起こるまでの時間は、震源によって差がありますが、とにかくまずはその場で一番安全な体勢を取ってください。火を消したり、玄関を開けたりということより、まずは身の安全です。(参照:気象庁のHPl) | ||||||||||||||
「グラっときたら火の始末」じゃないのですね〜? | ||||||||||||||
もちろん、火の始末も大切なことですが、現在のガス器具などは一定以上の震度の地震の際には、自動的にガスの供給が止まる用になっていますし、慌てて動いている間に、大けがをしてしまう可能性もあるので、まずは、自分の身を守ってください。 子どもたちには、「ダンゴムシのポーズをとりなさい」と言っているんですよ。 |
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ダンゴムシ、ですか? | ||||||||||||||
ええ。正座の姿勢から体を丸めるようにして、手は頭を守るような形ですね。園児や小学生は、避難訓練で練習しているので「ダンゴムシのポーズ!」というとすぐできると思いますよ。 家庭で、お子さんが一緒のときは、お子さんをを向かい合わせにして、おなかのあたりにお子さんの頭を置き、お子さんのおしりを抱きかかえるようにして自分の頭を守りながらダンゴムシのように体を丸めます。 |
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なるほど。頭を守るわけですね! | ||||||||||||||
◆布団の中でもダンゴムシ! | ||||||||||||||
寝ているときに地震がきた場合もダンゴムシのポーズをとってくださいね。 | ||||||||||||||
ついつい、「地震だ!大きいのかしら???」と、様子をみたくなってしまうんですよね(汗)。 | ||||||||||||||
布団の中にいることはいい判断なのですが、人間の体は関節が伸びてしまっていると動かないものですし、手足が広がっていればそれだけ落下物の下敷きになる可能性が高くなります。ですから、寝ているときの地震も、グラっときたら布団の中ですぐダンゴムシになってください! | ||||||||||||||
◆外出時にグラっときたら? | ||||||||||||||
外出しているときに、地震に遭遇した場合の心得がありますか? | ||||||||||||||
自分の身をまず守る、ということは同じですが、これは本能的になかなかできないものなのですが、地震がきたら近くの建物の中に逃げ込んだほうがよいのです。 | ||||||||||||||
(@_@;)!むしろ、建物の中にいたら非常口から非難したくなっちゃいますが・・・ | ||||||||||||||
ついつい建物から離れたくなるのですが、耐震に問題があるような建物(昭和56年以前の建築)でなければ、建物の倒壊より外での落下物の方が危険なのです。 ですから、建物の中にいたら建物から出ない、そして、外にいたら、建物の中に入るほうが安全です。落下物が届かないような広い道路の中央分離帯のようなところでしたら外でも安心ですが。 |
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◆親は都心の職場・・・という場合は? | ||||||||||||||
親が職場にいるときに大きな地震があった場合は、子どもたちはどういう対応がされるのですか? | ||||||||||||||
昨年の地震の時の経験を教訓にし、保育所については認可無認可を問わず同一のマニュアルに沿って行動できるように市でマニュアルを作成中です。 また、小学校では、ある程度の被害と震度があった場合には、いったん帰宅を止めるということになっており、子ども達を帰宅させないことになったときには、市の安全安心メール、ツイッター、防災無線、武蔵野三鷹ケーブルテレビ、むさしのFMといった複数のツールで情報を流します。
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◆震災時に正しい情報を得るには? | ||||||||||||||
それらのメディア(ツール)から得られる情報が、最新の正しい情報ということですね! | ||||||||||||||
はいそうです。震災時にはさまざまなところからさまざまな情報が流れると思いますが、デマに惑わされないように注意することも大切です。 | ||||||||||||||
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◆避難場所?避難所? | ||||||||||||||
とりあえず、地震のあとは、避難所に避難すればよいのですか? | ||||||||||||||
避難所と、避難場所とは違います(違いはこちら)。 火災があったり危険があったりする場合は、まず避難場所に避難してください。 避難所は、災害発生と同時に開設されるのではなく、自宅で生活できない人たちがとりあえずの生活をおくる場所です。自宅に危険がない場合は、断水でも停電でも、自宅で生活したほうが快適ですし安全です。 |
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◆避難は抱っこで! | ||||||||||||||
なるほど!では、火事などで避難場所に一時避難する場合に気をつけることがありますか? | ||||||||||||||
お子さんがいらっしゃると、ベビーカーを利用することになると思いますが、お子さんは必ず抱っこをし、ベビーカーには非常持ち出し品を乗せるようにしましょう。 おんぶではなく、抱っこがよいでしょう。 また、これは避難所についてですが、アレルギー用も含め、粉ミルクも市は備蓄していますが、全ての避難所に十分に備蓄しているわけではありません。ご自宅から避難所に持っていくつもりでいただいたほうがよいと思います。 |
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◆震災時、病院・診療所は閉鎖になります | ||||||||||||||
ケガをしたときなどはどうしたらいいですか? | ||||||||||||||
震災時、病院・診療所は閉鎖となり、災害時医療救護所と医療拠点(市内7病院)での治療となります。 軽症の方は災害時医療救護所(大沢台小、高山小、井口小、五小、中原小、南浦小、三小(工事期間中は四中)、重症の方は医療拠点(武蔵野病院、三鷹病院、篠原病院、野村病院、井之頭病院、三鷹中央病院、長谷川病院)に行っていただくことになります。 |
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コンビニ読者にアドバイスをお願いします! | ||||||||||||||
「1回のキャンプは100回の防災訓練に勝る」とおっしゃっている方もいらっしゃいます。三鷹市の小学校でも防災キャンプを実施する学校もありますが、みなさんもこの夏、子どもと一緒にキャンプをしてみるというのもよいのではないでしょうか。 震災は「非常時」ですが、その「非常時」は日常の中にやってくるものです。市の防災訓練に参加したり、日頃から地域のつながりをつくっておくなど、普段の生活の中で防災の意識を持っておくことが大切です。 |
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ありがとうございました! |
☆三鷹市の防災情報については、市のサイトに詳しく載っています! |
☆子育てコンビニ2007年1月号特集「子育て家庭の大規模災害対策」も参考にしてみてくださいね! |
2012年8月号