ようこそ!アロマの世界へ

日本ハーバルアロマセラピスト協会認定 アロマテラピーアドバイザー リフレクソロジスト
崎谷明子(saki)さんによるアロマエッセイです


第14回 大掃除をもっと楽しく!!

 
 早いものでもう12月、一年が経つのが年をとる毎にあっという間になってきました。この時期になるといつも憂うつになるのは年末の大掃除。面倒なことはいつも後に後に回してしまう性格のせいで、やらなきゃ、やらなきゃと思いながらも、結局は年末ぎりぎりまで掃除をしているという要領の悪い私です。でも、今年は最近はまっている重曹のおかげでちょっと大掃除も楽になるかな、という予感がしています。

 12回のコラムでも重曹と精油のナチュラルクレンザーを取り上げましたが、もう少し詳しく重曹についてお話したいと思います。
まず、重曹の作用ですが大きくわけて5つあります。

1.おだやかな研磨作用・・・・磨くものを傷つけず、ピカピカに
2.弱アルカリの中和作用・・・酸性の汚れ(油汚れなど)を落とす
3.おだやかな軟水化作用・・・石鹸の洗浄力を増す
4,消臭・吸湿作用・・・・・・酸性の悪臭と湿気を取り除く
5.自然の発泡・膨張作用・・・気泡がはじけ、手の届かないところの汚れもおとす

 このような作用があるので、重曹はお掃除だけでなく、入浴剤にしたり、お料理に使ったり、お肌の手入れをしたり、と本当にいろいろな使い道があります。

 さて、お掃除(家事)に重曹を使う場合ですが、どのように使えばよいのでしょう?とても簡単です。シンクなどの簡単な汚れなら、重曹をかけて少し湿らせたスポンジなどでこするだけで綺麗になります。フライパンの油汚れも、重曹をふりかけしばらく置いておくだけで、重曹が油を吸い取り水で流すだけでピッカピカになります。換気扇やガスレンジのこびりついた油汚れには、重曹を水で少しペースト状にしたものか、ナチュラルクレンザー(コラム12回参照)を塗ってそのまま少しパックします。または、大きめのお鍋で(アルミは避ける)1%程度の重曹を入れぐつぐつ煮て下さい。少し冷まして、その後スポンジなどでこすると驚くほどピカピカになります。カーペットなども、重曹をそのままふりかけ、しばらくおいて掃除機で吸い取ると簡単なクリーニングになります。

 では、何故重曹で汚れが落ちるのでしょうか?汚れには、酸性の汚れとアルカリ性の汚れがあります。酸性の汚れとは、主に油汚れや手あか、湯あかなどで、アルカリ性の汚れとは水あかや尿の汚れ、石鹸カスなどです。重曹は弱アルカリ性のため、酸性の汚れを中和という作用で、打ち消すことができるのです。化学は苦手なのですが、一応化学式で表すと、酸性物質(汚れ)のなかにある酸素イオン(H)と、重曹の中の重炭酸イオン(HCO3)が中和することで、水(H2O)と二酸化炭素(CO2)と塩(Na)に分解され、汚れが落ちるということです。では、アルカリ性の汚れはどうすれば良いのでしょう?アルカリ性の汚れにも、ナチュラルな素材で一般家庭に必ずある物を使ってお掃除することができます。それは、です。酢を2-3倍に水で薄めたビネガー水をスプレー容器に用意し、汚れに拭きかけます。少し時間をおいて汚れを浮き上がらせて、重曹でごしごし磨けば、水あかなどが綺麗に落ちます。重曹でお掃除した場所の仕上げにも、アルカリを中和させるため、このビネガー水は利用できます。重曹とビネガーはお互い良いパートナーとして働き合うのです。また、重曹とビネガーに石鹸を加えることで、さらに洗浄力はアップしますので、これらの3つの使い方を少しずつ学んでいくと、本当に家中のあらゆる家事をこの3つの素材だけで補うことができると思います。
ただ、これらの素材には汚れを落とす力はあっても、雑菌やバイキンを殺したり、お掃除しながら心身を癒してくれるような力はそれほどありません。

 そこで、活躍するのは精油やハーブの植物の力です。重曹や、ビネガー水にお好きな精油やハーブを加えて、良い香りに包まれながら快適にお掃除してみるのはいかがでしょう?憂うつな大掃除も少しは楽しくなるかもしれません。そして、大掃除が終わったら、お風呂に香りつき重曹を入れてゆっくり温まり、今年一年分の疲れをとりましょう。ゆっくりと、リラックスしたい場合は、ラベンダーとカモミールのブレンドで、今年中の老廃物を全て排出して新しい年を迎えたいという場合は、ジュニパー、パチュリー、ブラックペッパーのブレンドもお勧めです。ジュニパーやブラックペッパーは少し刺激がありますので、妊娠中の方は使用をさけて下さいね。


2005年12月号

〜〜 お知らせ 〜〜
 ・崎谷さんによるアロマテラピーは只今休止中です。


このページの画像は素材配布サイト700kmさんからお借りしています


このページトップへ 「ようこそ!アロマの世界へ」トップへ 「コラム」トップへ