ようこそ!アロマの世界へ
日本ハーバルアロマセラピスト協会認定 アロマテラピーアドバイザー リフレクソロジスト
崎谷明子(saki)さんによるアロマエッセイです
第17回 女性のためのアロマテラピー(2) 妊娠・出産
女性のためのアロマテラピー、今回は妊娠・出産時に役に立つアロマテラピーについてお話したいと思います。 私事になりますが、子育てコンビニを通じて浅井貴子先生という素晴らしい助産師さんに出会うことができました。(子育てコンビニの「助産師さんにしつもん!」コーナーでもご活躍中)そして、浅井先生とコンビニの方々のお力で、現在、浅井先生とともに「プレママアロマ教室」を開催しています。 赤ちゃんをお腹の中で育てること、それは大きな喜びであるとともに、今まで経験したことのない心身の変化に戸惑う時期でもあります。そして、自分では対処できないような、腰痛、むくみ、マタニティブルーなど不快な症状も多くなります。 「プレママアロマ教室」では、そんな時期をアロマで乗り切り、快適なお産を迎えられるようお手伝いをしています。手前みそのようで恐縮ですが、自分の妊娠中にもこんな講習があったらよかったのに、といつも思ってしまいます。 初めての妊娠はわからないことだらけで、体にも様々な変化がおこり、風邪をひいても花粉症でも薬も飲めず、本当にいろいろ大変でした。 アロマは香りによるリラクゼーション効果だけでなく、血行促進作用、免疫力向上作用、抗ウイルス作用など様々な効果があるので、薬の使えない妊娠中などは本当にお勧めなのです。 実際、病院や助産院でもアロマを取り入れるところが多くなってきて、その効果が実証されるようになってきました。 妊娠期は、女性ホルモンであるプロゲステロンとエストロゲンが徐々に増加していきます。この2つのホルモンの働きは前回述べた通りです。 大切な赤ちゃんを育むために女性の体は妊娠するときちんと脳からホルモン分泌の指令が出て、赤ちゃんに快適な状態を作ろうとします。ですから、妊娠中はホルモンに影響を及ぼしたり、子宮収縮作用があるような精油やハーブは使用できません。 妊娠中でも安全に使える精油やハーブの種類や量をよく確認した上で正しく使用することが大事です。 妊娠中でも安心して使用できるお勧めの精油はマンダリンです。マンダリンは光毒性があるため使用後直射日光にあたらないように注意が必要ですが、作用はきわめて穏和なため、子供にも妊婦さんにも、また体が少し弱っていると感じるどんな人にもよく用いられる精油です。 その作用も、消化促進作用・食欲刺激(つわりに)、皮膚軟化作用・細胞成長促進作用(妊娠線予防に)、抗うつ作用・鎮静作用(マタニティ・ブルーに)と様々な効果が期待できます。芳香浴として使用してもよいし、アーモンドオイルなどのキャリアオイルに1%の濃度(キャリアオイル10ミリに2滴)で薄めて、お腹のトリートメントを行えば、妊娠線予防にもなり、リラクゼーション効果も得られ、まさに一石二鳥です。 さて、いざ出産となった場合ですが、今度は妊娠中には使えなかった子宮収縮作用のあるような刺激の強い精油が役にたちます。 特にお勧めなのは分娩促進効果が高いクラリセージです。良いお産をするためには、ママがリラックスすることが一番大切ですが、 クラリセージにはストレスや不安に襲われた時に、神経の緊張を和らげて感情の高まりを静めてくれる作用があります。 その鎮静効果の高さから、車の運転前やアルコールを飲む時は使用しないよういわれているほどです。 こんな素晴らしい効果を持つクラリセージの精油と、陣痛の痛みを軽くするイランイランなどの精油をブレンドしたトリートメントオイルを用意しておけば、出産時はとても心強いのではないでしょうか?どうぞ、入院荷物の中にしのばせておくことをお勧めします。 陣痛の痛みが強くなってきたら、旦那様やご家族の方に、痛みの強い下腹部や腰、手や足などをこのオイルでマッサージしてもらいましょう。 妊娠・出産は大変なことも多いけど、喜びはそれ以上です。アロマが少しでもその喜びを大きくするお手伝いができるといいなと思っています。 |
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2006年3月号 |
このページの画像は素材配布サイト700kmさんからお借りしています