北海道
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その1 〜旭山動物園に行く!〜

今年も夏(休み)がやってきました!どこかへ行こう!どこへ行く??やっぱりハワイ?それとも大好きなオーストラリア??と夢を膨らませつつも、連日暑い日々が続いていたので涼しいところに行きたかったし、広々とした大地を子供と一緒に走り回りたい!!と思い北海道に行くことにしました!本当は列車のカシオペア号や北斗星号に乗って出かけて、何日もかけて道内をのんびり周遊したいところなのですが、予算の問題もあるし、結局、夫が短い休みしか取れないと言うので、3泊4日のプランを考えることにしました。北海道は思うよりずっと“でっかいどー”なので、見たいもの、やりたいこと、時期などに合わせて、どこか地域を決めて日程をアレンジするようにしたいです。都市観光が楽しめる道南(札幌・小樽・函館など)か、見所満載の道東(摩周・阿寒・知床・網走・釧路湿原あたり)か、さいはての道北(稚内や礼文島・利尻島)か、北海道らしい景色が広がる道央(富良野や美瑛)か・・・初夏におすすめなのが、道央と道北かな。富良野のラベンダーか、礼文島のお花畑かという感じです。夏で、子供も小学生くらいなら、道央で気球体験やラフティングとか。真冬に網走で見る流氷、凍った阿寒湖の上を走らせるスノーモービルもぜひ体験してほしい!世界遺産に登録された知床もいいし(道東は夏も秋も美しいです)、函館の朝市や夜景観光も楽しいです。行きたい地域が決まったら、あとは手配の仕方ですが、飛行機+ホテルのパックプランは割安ですし、団体パッケージツアー(観光バスで周るツアー)も安い予算で盛り沢山です。ただ、こちらは場合によっては1日の移動距離が500キロに及んでしまうこともあり、あちこち見ることができても、朝早くから夜遅くまでバスに乗っている時間が妙に多い・・・ということがままあるのでコース選びは慎重にしたいところです。観光バスのツアーはいいですよ!バスガイドさんが歌い、実話を基にした数々の昔話を聞かせてくれて、添乗中の私もお客様と一緒になって時には笑い、時には涙したものです。今もそんな風景が健在だとしたら(私が国内を担当していたのは7.8年前)、ツアーに参加いただくのも、またステキな思い出になると思います。でも、車内が混み合っていたり、自由に休憩が取れなかったりと不便なことは多いので、小さいお子様連れはしんどいですね・・。小さいお子様連れの場合や自分のペースで自由に周りたいと思えば、やはりレンタカーが快適&便利!ただし、移動を極力抑えた無理のない日程を考えましょう。新聞等に載っているツアーのコースは参考になりますが、その日程1日分を2日くらいに分けてプラン作りをするといいと思います!
 今回、私たち家族は9月の出発です。道東は、まなみが湖を見たり野生のキツネを見たりして喜んでくれる年齢になるまではとっておくことにして、道南や道北はもっとずっと大人になってから自分で行け、ということにして、ラベンダーの時期からはズレますが、富良野・美瑛あたりを周ることにしました。旭川空港から入りますが、ソコにはあの今話題の「旭山動物園」がある!!白熊やアザラシを目の前で見るぞ〜!と私が一人盛り上がり決めた日程は、@旭川空港着〜旭山動物園見学〜白金温泉泊 A美瑛や富良野の景色を堪能〜十勝へ B十勝の牧場で遊ぶ! Cとかち帯広空港から帰路、です。十勝では、世界でも珍しい天然モール温泉の十勝川温泉に泊まりたい。今年は、旭山動物園+美瑛+札幌のファミリー向けパックプランは多いですが、札幌の街へ行くより、移動距離も少ない十勝・帯広方面の自然をまなみと見たい!と思いました。航空券はマイレージを使いたかったし、行きたいコースのパックプランも無かったので、航空券とホテルを個別に手配しました。レンタカーも予約して、では、行ってきます!
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2005年9月号


セブンスターの木
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その2 〜台風一家・・?!〜 

明日から北海道だあ!と思っていたら、テレビでは、台風14号が九州に上陸し大変な被害が出ているというニュースが流れ、空の便は九州地方を中心に欠航となっていることが発表されていました。台風はこのまま北上し、あさってには北海道に再上陸するとか。去年の宮古島に続き、また遭遇か??と、いうか、行けるのか?かろうじて出発予定日は、出発地の東京にも、到着地の旭川にも台風の影響は無さそうですが、進路によっては油断できないし、それから、多くの便が欠航したあとというのは、翌日天候が回復して離陸に問題が無かったとしても、機材がなくて出発できないということがあります。欠航によって、東京に到着する予定だった飛行機も到着していないとしたら、その日以降に東京発の便数に見合った機材が、今、東京にないからです。

出発当日も朝から「離着陸情報」をテレビやネットでチェック。北海道へは今のところ欠航になっていないという情報を心の支えに空港へ急ぎ、そして、おかげさまで無事飛び立つことができました。でも、空港までの道は雨風が強まるなか混んでいて、チェックインぎりぎりに到着してしまったので、搭乗前に娘を存分に遊ばせることもできず(子連れ旅の鉄則:飛行機搭乗前は空港で思いっきり遊ばせて疲れさせよう!さすれば、機内で子供はぐっすりおネンネ、子連れの心配・心労は8割方解決?!)、台風の影響で多少の揺れが続き、席を立てない機内で元気いっぱいのまなみ。空港で飛行機を見て「ぶーん!ぶーん!」と大興奮していたのですが、飛行機に乗っても、ぶーんを見たい!と大騒ぎ(あなたは乗っているのよー)、空の上で「おんも〜!」に「あんよ〜!」。窓のカバーを上げたり下げたり、ヒザの上で立ったり反り返ったり飛んだり。1年前、おっぱいを飲んで静かに寝ていたあなたはどこに・・。それでも途中で突然睡眠に入ってくれて、それからは平和で静かな時間を過ごすことができました。飛行機はほぼ満席だったので、赤ちゃん連れと告げても2人席をアサイ・u樓C気譴燭世・・w)で(3人並びの席ではなく、2人並びの席はプライバシー感があります)、余分な座席の割り振りはありませんでした(席に余裕があるときには、大人2人+座席のない乳幼児のために3人分の座席をブロックしてくれる)。また、バシネット(簡易ベッド)を使える席でも体重でもなかったので、私は寝ているまなみをずっとヒザの上に抱え、腕に汗をかきながら過ごしたのでした。

ところでご存知の方は多いと思いますが、1人の大人が同伴する子供の航空運賃1人分は、座席をとらない場合、国内線は3才のお誕生日の前日まで無料、国際線は2才のお誕生日前日まで10%です。2才になるまでに遠出をしたいな、と思っていたのですが、10時間のフライトに子供の座席ナシというのは思うよりキツそうだ・・。ヨーロッパ線の機内の通路を、子供と手をつないで何週も何週も歩き続けているパパさんを見たことがありました。今のまなみと、そういえば同じ年齢くらいの子供だったなあ・・・・。

さて、飛行機は遅れもなく、11時すぎには旭川空港に到着しました。レンタカーで出発し、12時半には旭山動物園の駐車場に着きました。9月の平日だったことと、台風の影響もあってか、「上野動物園を抜く入園者数」の人ごみを覚悟していた私たちはまばらな人影に拍子抜けしました。でも、やはり夏休みシーズンは、人気がある動物を見るのに40分〜1時間待ちの行列だったとか。続きは次回に〜!

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2005年11月号


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その3 〜うわぁ、すごい!〜 

 旭山動物園は、日本最北の動物園ながら、夏の入園者数が東京の上野動物園を抜いて一位に輝いたということで広く知られるようになりました。動物たちの生態を存分に生かした「見せ方」が特徴で、動物の姿形を見せる従来の「形態展示」に対して、動物本来の行動や能力を見せる行動展示」をしていると言われています。さらに、旭山の展示方法は、できるだけ自然に近い状態で見せようという「生態展示」の要素も併せ持っているとのこと。ホッキョクグマやペンギン、アザラシの展示が特に有名ですよね。

 さて、私たちは駐車場に到着し、いよいよその動物園に入園!上野動物園や多摩動物園などに比べると、はるかに静かで素朴でこぢんまりとした敷地内。ただアップダウンが激しく(下り坂も上り坂も急で、あちこちにある)、レンタルしたベビーカーを押すのが一苦労。それでも時折振る雨ややや強まってきた風のなか傘をさして、園内マップ片手に、まず“目玉”を見よう!とヨタヨタと歩き出しました。早速オランウータン舎へ行くと、まさにオランウータンが頭上の高さ17mに張られたロープを右から左へ移動を始めるところ。赤ちゃんを抱いたお母さんオランウータンが、頭の上を悠々と渡っていく様は圧巻。途中で○ンチをしたりしてスリルも満点。飼育係の方の丁寧な説明を聞きもせずお客さんは皆「わー」と歓声をあげます。これは楽しい!!とテンションもあがり、ホッキョクグマ館へ急ぎます。屋外からも白熊さんに会えますが、建物の中からは水の中を泳ぐ彼らとガラス越しに目が合う接近度を体験できます。目の前で水中にダイブし水しぶきがあがり、白熊の白い毛並みが水の中でゆらゆらとやわらかく揺れるのを見て、私はきゃあきゃあ言いながらかぶりつきでビデオをまわしていました。そして振り返ると、後ろのほうで壁に寄りかかっている夫と、夫の腕の中で爆睡するまなみが見えました。・・・・私がやっぱり一番楽しそう?
アザラシ館ではゴマフアザラシが上下の水槽をつないだ円柱のなかを行ったり来たり。雑誌等でよく見るこの水槽、アザラシくんが円柱部分を通るのを見たらラッキー、くらいなのかと思っていたけれど、なんととめどもなくひっきりなしに泳いでくれる!しかも、止まってこちらを見つめてくれたりもする。ペンギン館には、プールの中に作られた水中トンネル(自分を360度水槽が囲むように作られている)があり、私たちの頭上をすばやく泳ぐペンギンのおなかを見ることも、ライオンなどの猛獣を、檻の横から上から下から見ることもできます。作りは単純なのに、見せられ方が新鮮で意表をつかれ、思わず「うわぁ、すごい!」と声がでます。加えて、動物たちが心なしかサービス精神旺盛で、見られていることを楽しんでいるような印象がありました。白熊もボールの浮きを持って、人間たちの目の前でこちらを向いて右に左に揺れながら浮かんでくれる。クモザル舎に入ると、向こうのほうにいたクモザルが視線を外さずに近寄ってきて目の前に座り、こちらをじーっと見据える。人間が好きでそばに近寄ってくるような感じ。“たくさん見に来てるなあ、楽しませてやるか!”と言っているかのよう。たくましさ、余裕、それからやる気があって(?)生き生きしている動物たちに、いつもとは違った角度で会える動物園でした。
私たちはお昼(レストランというより売店のようなところが2箇所あります)も含めて3時間ほど滞在しましたが、十分楽しめました。でも、園内にピクニックエリアや遊園地もあるので、天気がよければ一日遊べるところだと思います。小さな売店でお土産も買えますが、そこに「うわぁ、すごい!」というタイトルの、旭山動物園を書いた本が売っていました。記念になります。
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2005年11月号


ナイタイ牧場
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その4 〜でっかいどー〜 

 動物園見学後、1泊目は白金温泉に泊まりました。旭川から少し奥になりますが、静かな古い温泉(硫黄泉)です。2.3泊目は十勝の十勝川温泉に連泊することにしましたが、どちらも大型観光ホテルをネットで予約しました。北海道の温泉には、大浴場がとにかく大きくて、快適な大型ホテルが多いです。また、夕食が部屋食にできるプランを利用することにしました。

 そうそう、台風はだんだんと近づいてきていました。動物園では幸運にも軽く雨に降られた程度でしたが、その晩には、部屋の窓からは、正面の山の木々が風でなぎ倒されそうになっているのと、坂道を滝のように雨水が流れていくさまが見えました。旅行出発前は、翌日の旅行2日目は1日中暴風雨の予報でしたが、ここにきて台風の速度があがり、朝方には北海道を抜けるとか。期待しつつ眠ります。 

 翌朝10時頃ホテルを出ると、雨はやみ空もだんだんと明るくなってきました。白金の白樺を見て、美瑛の拓真館、四季彩の丘(きれい!!1回目〜旭山動物園へ行く!〜の写真がココです)、美馬牛小学校、パッチワークの路、ケンとメリーの木、セブンスターの木、マイルドセブンの丘などひととおり巡り、富良野のファーム富田で遅咲きのラベンダーを見ました。どこに行ってもさわやかな空気!車を降りて、まなみを道路脇に立たせて写真をたくさん撮りましたが、見渡す限りの丘陵に大人が目を奪われていても、足元の石拾いが一番楽しそうな娘。そういえば、私が熱狂していた旭山動物園でも、蟻を追っていたっけ。

 その後、十勝川温泉へ。 麦茶のような色合いのお湯にはいると、少しだけヌルヌルとしてそれが肌にいいらしく、「美人の湯」と呼ばれています。とてもいいお湯でした!それと、宿泊したホテルは、従業員さんが皆楽しそうに働いていて、とても気持ちのいい宿でした。部屋食のお世話をしてくださった仲居さんは、まるでおばあちゃんのようにまなみと遊んでくれたし、朝食のレストランでは、係りの方が「よかったらお子さんと遊んでいますからゆっくり召し上がってください」なんて言ってくれて。ちなみに、北海道旅行3泊中1泊は夫、2泊は私が、まなみと大浴場に入りました。相変わらず粗相が心配ですが、今回もクリアー!

 十勝では、牛や馬を見よう!と思い、ナイタイ牧場という東京ドームの358倍(!)の敷地を持つ牧場に行きました。牛と馬はいましたが、あまりに広く、遠く遠くに白と黒の斑点がある動物がたくさんいる・・というような感じでした。でも、ここは一見の価値アリ!です。頂上のレストハウスから見渡す広大な広大な牧場の風景(上の写真がそうです)が素晴らしい!草の上を転げまわって遊びました。
台風の影響はありました。地盤が崩れたところがり、然別湖や糠平湖を見に行くのに遠回りを余儀なくされたり、名所まで足を運べなかったり。でも、台風一過の北海道はとても美しかったです。

 最終日、千年の森というところへ行きました。まだできたばかりのところですが、静かでとても良かった。道中の牧場(本当にたくさんの牧場が沿道にありますが、突然お邪魔して“牛を見せてください!”というのもある程度は大丈夫のようです。予約をすれば乳搾り体験などさせてくれます)で、牛が見放題だったし、千年の森では、馬や羊に触れることができました。とれたての野菜を使ったメニューのランチが楽しめるカフェもあり、帰路便までの時間を贅沢にのんびりと使うことができました。ちなみに十勝近郊にはタレントの田中義剛さんがオーナーの観光牧場もあり、人気です。

 「ほっかいどー」とう言葉も覚えた娘は、旅行中歩く速度がどんどん早くなり、広い草地を楽しそうに走り、足元の小花を嬉しそうに摘んでいました。旅をすると子供は成長するなあ、と感じる母でした。
 
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2005年12月号

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