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その1〜子どもを置いて行く!〜

今回は、勝手ながら、子連れならぬ“子どもを置いて行く!”の巻を書かせていただこうと思います。

実はとっても久しぶりに添乗に行くことになりました。国内だったのですが、国内添乗は10年ぶりくらいでした。留守中をどうするか!子どもがいるぞー!と肝心な問題があったので、正式に引き受けるまで相当考えましたが、行くべき仕事だと思って勇気を出して決心したのでした。

さて、4日間のツアーだったので、24時間×3日間以上、家に帰れません。普段の日中は保育園に行っているし、娘を夫に託して残業したことや飲みに行った経験はあるけれど、一晩中家を空けたことはない・・・。私がいない間の夜中は?保育園の送りと迎えは?夕方、夫が自宅に戻るまでの時間は?夫の出張の日程と重ならないか(夫の仕事は出張が多い)?等々考えなければいけない問題が山積み・・!この期間はなんといっても頼みは夫。有休をとってもらう日あり、早退してもらう日ありと、なんとか対応してくれるはずだったのですが、出発10日前に、期間中に急に1泊の出張が発生したと連絡がありました。

少し遠くに住む今もなお働く老齢の母に、無理を言って1日仕事を休んで来てもらうことになりました。そして、それでも難しい早朝の時間はファミサポさんにお願いすることにしました。ファミサポさんは、まなみが0才のときに急なことがあり、一度だけお世話になったことがありました。今回は近くに住んでいらっしゃる方を紹介いただき、初めてのお付き合いだったので面接がありました。そして、保育園の送りをお願いするので、園にご案内して担任の先生に会っていただきました。出発前1週間は、こんな調子でバタバタと過ぎていきました。

3日前から仕事帰りに買い物を重ねて留守中の食事を作りまくりました。夜中に煮物を何種類か作り、温めるだけにしたものを次々に冷蔵庫へ。そして母に一度来てもらってもろもろの引き継ぎ。このあたりで、添乗の準備もソコソコに、私は行く前にすでに疲れてしまいました。そして気弱になった私の頭の中にはいろいろな思いが・・・。添乗に行くと返事をしたからには“何があっても行かなければいけない”のが原則なのですが、前日や当日や、私の留守中に子どもが体調を崩したら―?それでなくてもママっ子のまなみへの負担を考えると、娘や家族や周りの人をこんなにも巻き込んで、そんなに大切な仕事なのか―?娘に何かあったら一生後悔する!仕事と娘とどっちが大切なんだ?と・・・。でも、あえてクチにしてみました。

「何より娘が一番大事、でも仕事も大切だから行ってくる・・・!!」

たかが4日間だけの国内のツアーでこんなに大騒ぎ&苦労するなんて。1年間のほとんどを添乗先で過ごしていた昔の自分が遠い過去、というより別人のようです。

2日前。夫から出張回避のメールがきました。急遽ファミサポさんをお断りさせていただき、祖母と二人きりで過ごさなければならない夜もなくなりました。少しだけ肩の荷が下りた思いがしました。

そして当日。早朝、眠っている娘を置いて、行ってきます!

2007年4月号


その2〜その後〜

行ってきます!と書いたきり何ヶ月もの月日が流れてしまいました・・。

無事に帰ってきています。

帰った日は最終の飛行機だったので、家に着いたらまなみは寝ていました。翌日も朝早く出かけ、再会したのは、帰った翌日の夕方、保育園にお迎えに行ったときでした。一瞬、照れくさそうにして、その後笑顔になって駆け寄ってきた娘を抱いて、ウルウルとしてしまいました。あー、良かった。

添乗先から一度だけ母に連絡を入れて無事(?)を確認しました。とはいえ、電波が届きにくい山の奥に滞在していたので、あっという間に電話は途切れ・・そして、あえて娘とは話をしませんでした。

でも、久しぶりの添乗は楽しかったなあ。自分の責任を果たせたことも嬉しかったです。母親として仕事をすることを選んだことを、“良かった”と思えた経験でした。母にも夫にも、そして娘に、感謝です。


先日、ある雑誌編集のお手伝いをしました。子どもがいることで暮らしの楽しみが広がったママの声を特集するということで、その記事の中に加えていただきました。私は、自分に子ども無かった頃、子どもを持つことは『たいそう不自由な毎日だろう』と思っていました。そして、それは嫌だと。

でも今、ちょっと違う、と感じています。もちろん以前と比べて自由にならないことはたくさんありますが(以前が自由すぎたし・・)、「不自由」というマイナスな言葉にはあてはまらないのですよね。今は、何かをするたびに、「またひとつ自由になった」と思うことで、一人のときよりよっぽど解放されている気がします。今回の添乗騒動もそのひとつになりました。やっぱり容易に家をあけられないもんだ、大変なことだ、と身をもって気づけたことも良かったと思います。


さて、娘は3才を過ぎ、旅をしたあとの思い出話もできるようになってきました。

今年も9月か10月にどこかへ行こうと計画中です(また書かせていただきます)。小学校に入学するまでくらいは、夏休み期間を避けて旅行できるかな。それから、旅行の枠を越えて、半年くらい親子でどこか海の向こうに滞在したい。こちらも計画中です。


子どもが、0才や1才など、小さいときに旅行するメリットは??と聞かれたことがあります。メリットは・・たぶん子どもには無いと思います・・負担をかけるだけですし。親のために旅行をしてるんだろうなあと思います。リフレッシュや、思い出づくりのために。でも、親の笑顔は子どもにとっては嬉しいことだと思うし、何より一緒に過ごす時間はとても貴重です。

3才くらいになってやっと、旅を通して一緒にいろんな経験しているのだと実感できるようになりました。
でも、さすがに、まだまだ大人の好みや都合だけで日程や目的地を決めるのは早すぎるでしょうね。国にしても、旅行の目的にしても。。。


しかし・・・子連れ旅より、子どもを置いて行くことのほうが大変かも・・・!
2007年9月号



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