高山小学校の一日家庭学級、
服部幸應先生の講座に出席しました

9月28日(火)高山小にて
服部先生 食育のすすめ 〜大切なものを失った日本人〜

 テレビで有名な先生の講演とあって、当日は大勢の参加者で大変な賑わいでした。
私自身も以前から食育に関してはとても興味があったので気合を入れてメモを取りました。

まず先生の提唱する食育とは・・・・
 日本の教育の三本柱である「知育」「徳育」「体育」に「食育」を幼い頃から家庭や学校教育の中で教える必要があるそうです。
 そしてこの「食育」に関しては小学校一年生までに教育しないと間に合わず、さらに10歳までに食生活をきちんとしておかないと一生乱れたままになってしまうのだそうです。

 先生は「食育」を3つのポイントに分けてお話してくださいました。

その1「どんな食べ物が安全か、または危険かを知ること」
まずは母乳を少なくとも一年以上あげること。母乳は決してアレルギーを起こさない最良の食品である。
無添加食品を選ぶこと。
母親の手作りのご飯を食卓に並べること。
(例えば外食・お惣菜・加工食品・コンビニ弁当など)食品添加物の弊害を知ること(これらを食べ続けると舌が機能しなくなり味覚障害を起こす)。

 そして「どのように食べるかが大切である」としています。最近の傾向としては下記のようなことがあげられるそうです。
孤食、個食、バラバラ食(家族で違うものを食べること)
→家族と同じ物を食べることで同じレベルの味覚が育つ為、これらは避けるべき
ばっかり食(ひとつの物をずっと食べること)
→口中調味といって口の中でうまく味をコントロールすることが出来なくなる。
そしてこれは生活全般にも関連する大事なこと。
朝食抜きの実態
→抜いてしまうと午前中には脳のエネルギーがなくなりやる気もなく勉強も出来なくなる
砂糖の弊害
→砂糖摂りすぎの生活を長く続けると、やる気が出ずこれを上げようとしてアドレナリンが出て興奮状態となり「キレる」子供になる。キレるという状態は食物が関連していることは明らかである。

その2「食べるときのマナーについて」
・ 最近の子供の半数が箸を正しく持てないが、箸を正しく持てるように家庭での躾が必要である。

その3「環境問題(エコロジー)について」
・ 食料の自給率(カロリーベース)の低下が問題である。
  40年前が70%、現在は40%でこれは世界に類をみない低さである。
・ 再利用(リサイクル)の意識改革
・ 日本はヨーロッパ諸国の2倍の残飯を出している。


まとめ
服部先生の考える食育とは、下記の崩れを食べ物を通じて立て直す運動である。
・ 幼稚園の教育の最終目標「他人の物をとらない、人と他人の区別をつける
・ 小学校の教育の最終目標「協調性を育む
・ 中学校の教育の最終目標「社会性を育む」(個人、家族、地域、日本、世界)
・ 高校の教育の最終目標「志を育む
・ 大学の教育の最終目標「スキル、使命感を育む
実際は社会人に挨拶からの躾を教育しているのが現状である。
食育とは「食を通じた人間関係」を築くことである。


感想
食育というものが子供が産まれたその日から始まっている(母乳育児という意味で)ということを知りました。
 そして便利になったかのように思われる外食や加工食品が、子供の体にどんな影響を与えてしまっているかということを知り、母親の手作りご飯の大切さを実感しました。
 キレない子供に育てるためには「母親を尊敬の対象」にするように背中を見せることが大事なのだそうです。
 母親のぬくもりが子どもの情操感情を育てるということなので、愛情をこめた美味しいご飯をたくさん食べさせてあげたいと思いました。

reported by akko


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