わたしの子ども達は、中学2年と高校2年。
もう子どもとは呼べないくらい、身体も大きくなった。
子育てを振り返る余裕がやっと出てきたと言っても良いと思う。
初めて子どもを腕に抱き、溢れるような感動に身を包んだ日を思い出す。
全身で感じた今までに味わったことのない幸福感だった。
それも束の間、育児地獄はすぐにやって来た。
24時間営業の世界。
なにもかもが初めてで戸惑うことばかり。
最初は抱き方すらわからず、こわかったっけ。

見れば見るほど  頼りなく、小さく、そして愛くるしいモンスターがやってきて、
わたしの生活は予想を遙かに越えて急変した。
睡眠時間が激減、3時間続けて眠れれば御の字の世界。
3時間おきの授乳、お風呂に入れるのも大仕事。
ふとした瞬間に熱を出したり、下痢をしたり息つく暇もない。
困ったときにわたしが頼りにしたのは、
育児書と家庭の医学それと同じマンションの子育て仲間だった。
同じ学年や一歳違いくらいの親子のグループに入り、
病気や離乳食などの情報交換をしていた。
一緒にお出かけしたり、お昼や夕飯を一緒にしたり、助け合っていたなと思う。

夫はというと、
超多忙でほとんど不在。
いても家では寝てるだけ、
せいぜいお風呂に入れてくれれば感謝!感謝!だったと思う。

これは、15年ほど前のことで、今の子育て事情はどうだろう?
共働きが増え、子育ても男女共同作業で行われ、
母親たちにやさしい環境になっていると思っていたら、
いまだに出産後仕事を辞める人が多く、
以前とたいして変わらない状況だった。
相変わらず、夫たちは忙しく、
子育ては母親に任されているように感じられる。
のびのびや民間の託児施設なども増え、
子どもを預けやすい環境は整いつつあるけれど、
相変わらず子育ての主体は母親という認識が強い。
核家族がほとんどなので、
子育ての責任がすべて母親にかかり、
それが母親たちを追いつめているように感じることがある。

こどもとの生活は新鮮で驚きの連続で、
親たちにたくさんの学ぶ機会を与えてくれ、
人間的に成長させてくれる。
子育ては人生でとてもすばらしい経験だ。

そうはいっても、
子育てをしていると、悩むこと、迷うことがたくさんある。
こどものちょっとした事が気になり始めると、もう大変! 
近くに話の出来る大人がいれば、聞いてもらうだけで解決するような些細なことも、
一人で悩んでいるうちに大事になると言うこともままある。

ちょっとしたことならまだしも、成長につれて重大な悩みがでてくることもあるだろう。
そんな時、身近に相談する人がいない場合、
またもっと専門的に相談に乗ってもらいたいとき、
どんなところがあるだろう。

来月から、そういった相談場所の紹介をしていきたいと思う。
一人で悩んでいないで、気軽に相談できる、自分にあったところがきっとあるはず。
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