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その1 〜どこへ行く?〜

まなみが3才になる前にハワイかオーストラリアへ二人旅(娘と私)したいなあと思っていました。そして、現地の幼稚園やプレスクールへ子どもを短期入園させるプチ留学(?)をさせてみようと考えていました(「親子留学」ということに私が仕事で関わっていることもあって、体験させてみたいなあと)。でも、夫がやはり“一緒に行きたい”と言い、お互いに1週間の夏休みがとれる9月に旅行しようということになり、この時期寒いオーストラリアよりハワイ、ハワイ初めての夫のためにもハワイ、ということで、家族で行くことにしました〜。

さて、ハワイと言っても、ホノルルがあるオアフ島だけでなく、マウイ島、カウアイ島、ハワイ島などなどいくつか島があります。やはりオアフ島の情報は多く一番行きやすいですが、目的によっては他の島で過ごす休日も素敵です。今回の私のように、幼稚園または現地の小学校に子どもを通わせてみよう!という目的がある場合も、やはり施設の数はオアフ島が断然多いので、一番適していると思います。だから、オアフ島にすればいいのだけど、私は「ハワイに行くなら次はハワイ島!」と思っていたし、夫はプチ留学には基本的には反対していたので(フツーの家族旅行をしたい!ということで)、ハワイ島をメインに考えて、ホノルルにも寄って、1日か2日くらい受け入れてくれるスクールがあったら体験入園させてみようと考えることにしました。

さて、手配ですが、本当は航空券とホテルがセットになっているパッケージを利用するのがお得なはずなのですが、今回はちょっと事情がありバラバラに手配しました。成田からハワイ島コナへ直行し、帰路はホノルルを経由する便があったので、経由地で滞在できることを確認して(滞在できない場合もあります)、これを利用して、成田→ハワイ島コナ3泊→オアフ島ホノルル3泊→成田というスケジュールにしてみました(この泊数のバランスはかなり迷ったのですが!)。ハワイ島ではのんびりとちょっと優雅に(?)過ごしたい。コナから車で30分くらいのところに子連れに大人気のヒルトンがありますが(ホノルルにもあります)、まだ2才の娘が過ごすプールに大きなスライダーがあってもなあ・・・と思い、ハプナビーチという「全米一美しい」と評されるビーチにある静かなリゾートホテルにしました。オアフ島は、子連れリピーターが多いと言われるワイキキバニヤンというコンドミニアム。いずれも、ネットであれこれと口コミ情報なども調べて、娘のスクール探しと一緒に友人の親子留学アドバイザーに手配をお願いしました。

さてさてプレスクールですが、1ヶ月以上の通園を設定している幼稚園がほとんどで、1週間程度でもOKと返答があったところは2園でした。いずれも2才半以上でトイレトレーニングが完了している子どもが対象で、たとえ1日のみの通園であっても1週間分の通園料を支払う必要がありました(3才以上であれば通常の幼稚園になるのでぐっと選択肢は増えます)。また、どの年齢であっても、現地でツベルクリン検査を受けなければならなく、基準以上の反応が出てしまうと入園・入学できません。日本では生後まもなくBCGを接種しますよね。よってツベルクリンでは反応が出ます。反応の大きさによっては、レントゲン撮影をして結核でないと判断されないと入園・入学許可はでないのだそうです。長期滞在の場合は、いろいろな面倒くさいことがあってもトライしたと思いますが、今回は超短期ですし、この段階でプチ留学はあきらめ、現地の託児施設を利用してみることにしました。

 もうすぐハワイだ〜思っていたら、ロンドンでテロ未遂事件。9.11以降厳しくなった空港セキュリティーに加え、アメリカ発着便(ハワイやグアムを含みます)は機内持込の手荷物がかなり制限されています。液体やジェル状のものの持ち込みは一切禁止(赤ちゃん用のミルクや容器入り離乳食は例外として認められています)、歯磨き粉や化粧品もだめ。まなみに薬を飲ませるために利用しているゼリーとか、敏感肌につける軟膏とかももしかしてダメ??荷造り将軍の私はあれこれと工夫を凝らすことに・・・(続く)。

※手荷物の制限は近く緩和の見込みはあるそうです。
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2006年10月号

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その2〜ビーチは遠い1〜

 21時すぎの出発便だったのですがお昼には家を出ました。空港で食事したり、リフレッシュルームでシャワーを浴びたり、プレイルームで遊んだりとのんびりしたかったので早めに向かいました。とりあえず夕食後に飲ませる薬とゼリーの1セットと、シャワー後に必要な保湿クリームをボトルから1回分だけ出してラップに包んで(使い捨てるため)手元に持ちました。スーツケースにはもちろん必要分を入れましたが、あとは没収されることを覚悟の上で、手荷物の中にもゼリ-2個とチューブのままの皮膚用軟膏一式は準備してみました。それから、娘の水筒にもお茶を入れて持ちました。これは持ち込めないとわかった時点でトイレに行って中身を捨てればいいですしね。

 空港のリフレッシュルーム有料のシャワールームです。仮眠室と並んでセキュリティーを通って出国した先にあります。ハワイ到着は翌朝9時。着いたらレンタカー(日本で手配済み)でホテルに向かう予定です。どんなにのんびり行ってもお昼にはホテルに着くはず。チェックインは15時からで特にアーリーチェックインは依頼していないので、お部屋には入れないかもしれないですが(もし部屋が空いていればチェックインできるし部屋にも入れるけれど)、スーツケースをフロントに預けてホテルの中でランチしてビーチでゆっくりしよう!と思っていました。どのみち、日本で飛行機に乗る前にシャワー浴びてスッキリしておきたいなあと思ったので、このリフレッシュルームを利用してみたのです。それに、娘のいつものリズムに極力沿って、いつもと変わらぬ夜の世界へ・・・さあ、夜だよ、いつもと同じ夜だよ。ネンネの時間だよといざないたくて・・・。

 シャワー後、仕上げ磨き(娘の歯磨き)なんかもしていたら、いつの間にか時間がたっていました。搭乗開始のアナウンスを遠くで聞いて、それからかなり歩いて搭乗口に行くと、もうそこにはお客さんは誰もいませんでした。私たちを見つけると職員の皆さんが一斉にコチラに歩み寄ってきて、「荷物の中に持ち込み禁止のものはないですね?これはお子様の水筒ですね??」と慌しく質問。「はい、そうです、はい〜」と答えるのもつかの間飛行機の中へ促されました。どうも、最後のお客さんだったようで、座ると同時に気づくとクルーの方にまなみはシートベルトを締められ、そしてあっという間に飛行機は動き出しました。私の手荷物には、ゼリーや軟膏、水筒にはお水が入ったまま・・・・。いいのか??

 でも、空港で頑張ったおかげで、夕食が始まる前にまなみは爆睡。そのままいつもの夜のように寝返りを何度もうちながらも、ほぼ到着まで寝続けてくれて、8時間後、ハワイ島へすんなりと到着したのでした。

 コナ空港に着いて、予約したレンタカー会社の送迎バスを見つけ乗り込みます。オフィスカウンターでチャイルドシートを借りて、自分たちで取り付けます。しかし、説明書を読みながらいくら頑張ってもなかなかうまく取り付けられない。夫が試行錯誤しスタッフも呼んでみんなで1時間くらいかけて、なにやらやっていました。待ち疲れた私と娘はオフィスの外にあるベンチに座り、それを遠くに眺めながら、近くで遊んでいたカリフォルニアに住んでいるというご家族の赤ちゃん(たぶんママが中東の方だと思うんですが、目が大きくて顔の半分くらいある!鼻が高くて彫刻みたいですごく可愛かった!)と遊んでいました。同じベンチにまなみと赤ちゃんは向かい合って座り、まなみが赤ちゃんにクッキーをあげると、お礼にレイの花をくれました。夫を見ると、やっとなんとか取り付けができたみたい。まなみと赤ちゃんは、お別れにと持っていた花をちぎってパラパラとまわりにまきはじめました。楽しい気分になったのか娘は突然ベンチに立ち上がり歓声を上げてジャンプし、後ろに座るつもりだったのか、そのまま後ろへ倒れました。でもベンチの端に立ってしまっていたので、そのままベンチの下のコンクリートに、後頭部から落下してしまいました。瞬間、今でも鳥肌がたつような「グシャ」という大きな鈍い音がして、まなみが後頭部を打ち付けて倒れていました。娘は聞いたことのないような泣き声をあげ、私の悲鳴で皆が集まってきました。すぐに娘を、出血しているに違いないと思いながら抱き上げましたが、擦り傷程度のようで、でも、みるみるうちに腫れてきました。「頭痛い、痛い。」と口にして意識ははっきりしていたけれど、病院に行こうと思いました。レンタカー会社のスタッフに相談すると、救急車を呼んでくれることになりました。
私が娘を抱いて救急車に、その後ろを夫が借りたばかりのレンタカーで走ってきます。私のヒザの上で、救急隊員さんからもらったぬいぐるみを抱えておとなしく頭を冷やしながら、寝てしまったまなみ。空港から病院へ直行なんて〜。(続く)

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2006年10月号


ハプナビーチ。クリックすると大きい画像でご覧いただけます。
その3〜ビーチは遠い2〜

 救急車の中では、落ちたときの状況の確認や、アレルギーのことや服用中の薬の名前などを聞かれ、心電図をとりながら様子を見守りました。添乗中にお客さんと一緒に病院に行ったことはあるけれど、救急車は初めて。日本の救急車でさえ乗ったことがないのに。

 20分後、タンカの上に私が座り、その上のまなみと一緒にタンカごと病院の中へ。救急センターは、とても混みあっていました。娘は目を覚ますと「どこ?」とちゃんと言葉を発し、先生に診ていただくとだんだんと笑顔になってきました。次の診察を待つ間“散歩したい“と病院内をウロウロ。売店に行って「ジュース飲みたい〜」といつも通りダダこね。その後先生から「脳に問題はないと思う。あと1時間くらいはここにいて変わった様子がなかったら帰っていいよ。でも、2.3日はのんびり過ごして。」という言葉をもらったときは、もう14時半でした。病院からホテルまで、空港の前を通って40分。ちょうどチェックインの時間かも・・・。

 病院の費用については、あとから自宅に請求書が送られてくるとのことでした。今なお送られてきていませんが、いったいいくらになるのかなあ。ああ、保険に入っていて良かった・・・。

 出発前、「念のためまなみにもかけようか」と海外旅行傷害保険に入りました。海外の場合、救急車を利用するなどの救急医療の場合は特に何十万という費用がかかる場合があります。海外旅行傷害保険はそれらを金銭的にカバーしてくれるだけでなく、たとえば滞在先近くの日本語が通じる病院を紹介してくれたり、または、日本語を話せる医師や看護師がいなくて言葉が通じない場合等に、電話を通して通訳をしてフォローしてくれるようなアシスタンスサービスが付いているものもありますし、事故や怪我だけでなく、賠償責任や携行品損害に役立つときもあります(ただし、保険の種類によって様々ですので加入の際に確認してくださいね)。出発の間際に空港でも加入できますし、旅行の際には皆さん保険に入りましょう!
ホテルまで海岸沿いの一本道をひたすら走りながら、窓の外いっぱいに広がる溶岩の景色を見ました。その黒い溶岩の上のあちこちに、観光客が置いて残した白い石(自分の名前を書いているよう)が見えます。沿道にはただ溶岩、そして大きな海。ハワイ島は「ビッグアイランド」と呼ばれるハワイ州でダントツに大きな島で、キラウエア火山で有名です。オアフ島などから日帰り観光等でハワイ島に来る場合は、多くのツアーでは島東側の火山周辺とヒロという街をめぐります。私たちが利用した成田からの直行便は西側のコナ空港発着ですが、西側の観光地としてはコナの街とコーヒーベルトがあるくらい。だから、主な道路はこの一本道だけだけれど特段混み合うこともなく、ただまっすぐな太い道路を悠々と走ることができます。

 私たちは、いつかキラウエアで溶岩ハイキングをしたいと思っていましたが、2才児連れでは無理ですし、またそのためには島の東側に滞在して遊ばないと厳しいでしょう(西からもキラウエアに行けますが、日帰りドライブだと”見に行くだけ“になってしまう)。だから今回はあえて東には足を伸ばさず、西側だけでのんびり過ごすことにしていました。ちなみに、アメリカの国立公園の観光は楽しいですよ!でも、本当に楽しむためにはその公園の中に2泊くらいは滞在することをおすすめします。たとえば、グランドキャニオンやヨセミテを見ようと思ったら、近隣の都市であるラスベガスやサンフランシスコからの日帰りのツアーもよく出ていて人気がありますが、やはり、グランドキャニオンの中、ヨセミテの中にある宿泊施設に滞在して、朝陽や夕陽を眺めたり、トレイル(ハイキングコース)を歩いたりすべき!!グランドキャニオンを、谷底にあるコロラド川に向かって歩いて降りた体験は忘れがたく、いつか娘を連れて家族で同じ道を歩きたい、と思っています。  

 話しがそれましたが、私たちはやっとホテルにチェックインして、ショップでパンを買って、お部屋に入って一息つきました。まなみが、いつもと変わらない表情に戻って、元気におしゃべりしている姿に涙が出ました。「ママがそばにいたのに、ごめんね。」と言いながら泣けてきました。でもとりあえず大事にならなくて良かった。

 夕方、ハワイに着いて9時間が経っていましたが、やっとビーチに降り立ち夕陽を眺めました(ハワイ島西側は夕景が見られる!)。とても静かで美しい海でした。

 今日は外出しないでホテルの中で夕食にしようと気分よく入った和食レストランは、おいしかったけれど、一人$50のバイキング!高い!!

 ハワイ島滞在中、まなみは毎晩洗髪のときに「あたま痛いんだからっ」と怒り、それから、この島の食事のチョイスの少なさと値段に驚き続けるのでした。(続く)
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2006年11月号



その4〜やっぱりビーチが遠い!〜

 翌朝、娘は元気良く起きて遊んでいたけれど、私はワイキキでの託児の予約をキャンセルすることにしました。出発前に散々考えたのに残念ですが、やはりちょっと心配で、一緒に過ごそうと思いました(変更・キャンセルは前日16時まで無料の施設でした)。

 さて、ハワイ島2日目はレンタカーでドライブ。車で20分ほどのカイルア・コナという西側唯一の街を散策して、シュノーケリングスポットとして知られ、入り江で小さい子どもも磯遊びができるというカハルウ・ビーチで遊ぶ予定をたてました。昨日病院から北上した一本道を、今日は南下します。海岸沿いにあるカイルア・コナは小さくて可愛い街でした。お土産屋さんやカフェを少しだけ散策したあと、街の近くのスーパーで和風弁当(ごはんとから揚げ!)を買って、カハルウ・ビーチでそれを食べました。そして「さぁ、お魚見よう」と張り切って水着になって海へ歩いて行ったら、まなみは波打ち際が怖いとのことで大拒否。プール好きなので、「大きいプールなんだよ」と言ってみだけど、ダメ。夏に伊豆に行ったときも嫌がっていたけれど、ハワイでもダメなのか・・。押しても引いても足をつけようともしない娘。つ・・つまんない!!その後夫と交代で少しだけもぐってみましたけれど、そんなんではビーチにいても面白くないので早々と引き上げることにしました。

 まなみは昼のお弁当を一口しか食べなかったし、時間もあったので何か軽く食べてコーヒーでも飲もうと小さなレストランに入りました。娘に、普段なら食べるスパゲティを頼んだのですが、アメリカンな味付けが気に入らなかったらしく全く食べない。そういえば昼の弁当も大人には和風だったけど、娘には「いつもと違う味」で食べなかったのかも。そもそも、気分のよしあしに関わらず食べるものは、うどんやおにぎりやひじきくらいな娘。新しい味には挑戦しない慎重派のまなみ。おなかがすいていたとしても嫌いなものは一切食べない頑固なオンナ・・・。夕食どうしよう。街に和食屋がないし、ホテルで昨日と同じ高い和食バイキングを食べる気にもなれない。旅行で食事に困ることなんてなかったのに、子連れだとそうはいかないのかもと気づきました。

 ホテルを通り越した先にある大きな日系のスーパーだったら、お惣菜も売っているというし、もしかしておにぎりくらいあるかもと思い、夕食用の買出しをすることにしました。私は滞在先のスーパーを見ることが好きなので、必ず存在と場所を確認します。その土地の生活を垣間見ることができるし、土産になりそうな日常品が見つけられたりするし、何しろ何かのときに便利です。今回も真っ先にホテル近くのスーパーの場所を確認していました。行ってみたらデリコーナーもあって、大人だけならここで十分安くて充実した食事を手に入れることができそう。しかし娘にとってのいつもの食事は用意できそうもない〜。お惣菜らしきものはあるけど、さすがにひじきはなく、おにぎりもない。お弁当とヨーグルトやクッキーや野菜ジュースなど食べそうなものを買い込みました。ちなみにスーパーには、日本と同じように子供が乗れる車の形をしたカートがありました。このカートが見たことがないくらい大きくて、押すのも夫婦二人がかりでした(さすがハワイ)。

 スーパーからの帰り道。海沿いの道に出なければいけないはずが曲がる道を間違えてしまったようで、どんどん山あいへ入り込んでしまいました。地図を見ると、まったく反対方向に来てしまっていることがわかりました。引き返そうと思いつつ、「このままこの道を進んだら・・」ともう一度地図を見ると、先には、時間があったら行こうと思っていた「カメハメハ大王生誕の地」がありました。この街には大王像(オリジナル)があります。時間もあるし、じゃー今行ってみるかと車を走らせてみたら、迷い込んだはずの山道には牧場の風景が広がり、牧場を抜けると、眼下には広大な風景が(写真の風景です)!!この偶然走った道は、持っていたガイドブックに『絶景の道』と評されていることをあとで知ったのですが、本当に気持ちのいい山道でした。私たちはこの場所から夕陽を見たらどんなに綺麗だろうと思い、急いで大王像を見て戻ってくることにしました。

 カメハメハ大王像は、思わず見過ごしてしまいそうな場所に地味に立っていました。大王はここハワイ島で生まれ、ハワイ州を統合していったのです。この大王像は作られて運搬されるときに船が難破して、一旦は海に沈んでいます。そのため二体目を作りホノルルに置きました(こちらの像は有名ですね)。その後、海からオリジナルの大王像を引き上げ、ここハワイ島に置いたのです。

 あたりが翳ってきたので、急いで帰り道をたどりましたが、今度はなかなかさっきの山道に行けません。そしてあっという間に海沿いのいつもの一本道に戻ってしましまいた。どうも、ふたたび道を間違えてしまった様子・・・。結局、そのまま日が暮れてしまい、地元の人が遊ぶ小さなビーチに車を停めて、沈んで行く太陽を眺めたのでした。あの山道から日が暮れるのを見たかったなあ。きっと周りの草々が時間の経過とともに黄色や赤に変化する景色も見れるはず。でも、街灯もない山道を、日暮れ後の暗闇を帰ってくるのは怖いだろうと、その後に見に行くことはしませんでした。(続く)
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2006年12月号


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その5〜ハワイ島からホノルルへ


ハワイ島での最終日はホテルライフを満喫しよう!と、宿泊客用のプールと、目の前のビーチを行ったり来たり、ゆっくりとすごしました。相変わらずまなみは海には入らないので、ビーチでは砂遊びでしたが、私と夫はやはり交代でシュノーケルをしました。ハプナビーチは評判通りの美しいところでした。砂は白く淡く、海の青は濃く、足元に太陽の光がキラキラと輝いています。そして何しろ静かなところで(ホテ
ルには日本人はほとんどいなく、若者も少なくて落ち着いた雰囲気でした)、とてもリラックスできました。

プールでは、娘は浮き輪をつけてとても楽しそうにはしゃいでいました。その姿はプールサイドでくつろぐみんなの注目を浴びていたようで、たくさん声をかけられましたが、青い目のおじさんやおばさんに「アロハー!」と声をかけられる度に娘は固まっていました。ハワイに来てから、どこでも誰とでも「アロハ〜」と挨拶しあうことを不思議そうに眺めていたまなみに或るとき、「ここでお菓子食べちゃだめだよ」みたいな声をかけたら、「アロハーって言われちゃうからね」とよくわからないことを言っていました。いろいろとカルチャーショックがあったようです。

夕方、車で15分ほどのところにある巨大ホテル、ヒルトン・ワイコロア・ビレッジ近くのキングス・ショップスというショッピングセンターに行きました。DFSでちょっとだけお土産を買って、夕食のためにいくつかのレストランのメニューを見て廻りましたが、やっぱり高いっ!そしてやっぱり娘には拒絶されそうなものばかり。一番カジュアルなカフェでパスタをオーダーしてみましたが、まなみは予想通り食べてくれませんでした。卵アレルギーの彼女は、ただでさえ食べられるものが少ないのに。不憫だ・・・でも、明日向かうホノルルには、おにぎりが売っているコンビニがあるし、和食屋さんも多いし、大丈夫だからねっ。

ところで、ハワイ島は溶岩(熱く流れているわけではなく冷えて固まっています)に囲まれているので、海沿いに建つホテルでも必ずしもそこのビーチがあるとは限らず、一番近くのビーチがホテルから車に乗って数分ということもあります。私はホテルの目の前にビーチがあって、部屋からすぐに降り立って遊びたかったので、それを重視してホテルを選びました。参考にしてください♪

そうそう、ホテルにチェックインのとき、フロントで小さな袋をもらいました。中には、砂の型抜き(たこの形と亀の形)とクレヨンとかわいい絵本がはいっていました。ふらっと入ったハードロックカフェや、普通のカフェも、どこに行っても、子ども用ハイチェアーと、そして必ずクレヨンと塗り絵を持ってきてくれました。メニューを決める間、食事が運ばれてくるのを待つ間、まなみは塗り絵に集中して楽しそう。その後行ったホノルルでも、利用したすべてのレストランやカフェに同じ装備がありました。ハワイではこの装備がないと営業許可がおりないのか??と思うほど。ホノルルでトロリーを待つときも、小さな子どもを連れた人がいると、スタッフが待ち列の一番前に誘導してくれます。ハワイは子連れに優しい!

翌朝、ホテルをチェックアウトして、途中の展望台で写真を撮って、どこまでも続きそうな一本道をまた走り(上の写真)空港に向かいます。レンタカーオフィスに車を返却に行って、まなみが落ちたベンチを見ました。今なお、寒気がします。

コナ空港のカウンターでは、「スーツケースに鍵はかかっていますか?」「はい」「かけないでください。」という会話。本来は「施錠してください」です。しかしここ何年かは、主にアメリカ出発の便で、持ち主がいないところでスーツケースをあけて中身を検査する行為が多くなってきています。そのとき施錠されていると、“鍵を壊してあける場合があります”ということで、あらかじめ鍵をかけないように指示しているというわけです。でも、何かあったとき責任をとってくれるわけでもない。スーツケースが壊れても、中身がなくなっても、です。そんなぁ〜という感じですが、対策として、私は“鍵をかけずにスーツケース用布ベルト(よく売ってますよね)を使用する”ことをおすすめします。ベルトだけなら壊されても被害は少ないですし。それから海外旅行傷害保険にガッチリ加入しておくとか。あ!スーツケースには貴重品をはじめお金にかえることができない大切なもの(カメラやビデオのデータとかも)は一切入れないこと(→手荷物にすること)は大前提です。

さて、空港セキュリティーは長蛇の列です。そうだったー、日本では素通りだったけど、厳しいチェックが待っているんだっけ。検査の順番を待つ間にまなみの水筒の水を飲み干し(水分は持ち込み禁止だから)、そして、靴を脱いで、腰のベルトを外して中へ。我が家は無事に通過しましたが、手荷物を通すX線の機械の上には、乗客から没収された日焼け止めクリーム、歯磨き粉、ジェル状口紅などがたくさん並んでいました。

中には小さなレストランがありましたが、まなみが食べられるものはないと判断し持っていたクッキーで飢えをしのいで、そして、飛行機の脇を歩いて、タラップを上がって搭乗。1時間弱のフライトで、オアフ島ホノルル空港へ。

ハワイ島とはうってかわって断然都会のホノルル。その違いに夫がビックリしていました。ワイキキに向かうバスを探しつつも、面倒くさくなってタクシー乗り場からタクシーで市内へ移動、そのままコンドミニアムへ。さてさてホノルルライフの始まりです。(続く)
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2006年12月号



その6〜ワイキキの休日


私たちのホノルル滞在の目的は、まなみのプチプチ留学もどきとショッピングでした。まなみのプチプチもどきは、断念しましたから、考えていることはショッピングのみ!自分たちのものは興味がないのですが、娘の服が欲しい!ジンボリーとかオールドネイビーとかが欲しい!それから、ほかに家族で何をしようかな!

オアフ島も、中心部のホノルル以外にも、レンタカーやバスやツアーで出かけられるポイントはたくさんあります。北側の海で遊ぶのもいいですし、映画ジュラシック・パークのロケ地で有名なクアロア牧場やドールプランテーションなどを訪れるのも、子連れにはおすすめです。でも、今回の我が家は、特に大きな移動はせずにワイキキ周辺だけで過ごそうと考えました。

いつもは旅のお供に必ずガイドブックを新調して行くのですが、今回はハワイ島ガイドのみを買い、ホノルルはネットで行きたいショップ情報だけを調べて、何かあれば現地で情報収集しようと思っていました。コンドミニアムの部屋に荷物を置いて、まずはワイキキの大通りを散歩しながら、クレジットカード会社のサービスカウンターを利用することに。私はこうしてこのようなカウンターを利用することはほぼ初めてだったのですが、その細やかな対応と情報力に感激しました。私たちが日本でチェックしていた情報の確認をして、それ以上のことも教えてもらって、ホノルル滞在の3日間の青写真が出来上がりました!この日の残り半日は、トロリーに乗ってアラモアナショッピングセンター!まなみの服を買うという最大で最高の目的を果たしたあとはセンター内のフードコーナーで夕食。翌日は2時間のツアーに入って市内観光。

「この木何の木気になる木〜♪」の木が見たかったので、この木見物がコースに入っているものにしました。最終日はハナウマ・ベイに行く!海だから娘がまた入らないとか言ってつまらないかもしれないけれど、ここにはやっぱり行っておきたい!大きな入り江だから波が穏やかだし、“大きいプールだよ〜”と言って信じないだろうか・・・。

さー、まずは、アラモアナへGO!ここは、本当に巨大なショッピングセンターです。一日いてもまわり切れないくらいなので、時間が限られているときはお目当てのショップの場所だけ確認して直行したほうがいいですねー。私たちは、着くとまっすぐにオールドネイビーを見て、その後ジンボリーへ。ジンボリーでは夫(買い物好き)の目が変わり、買いまくっていました。私と娘は途中でお店を出て、近くにあったドラッグストアでおにぎりを買ってベンチに座って食べながら夫を待ったのでした。買い物を終えてご満悦の夫は「これでいつ日本に帰ってもいい。。」と言っていました・・・。さて、フードコートはとても充実していて、和洋中からエスニックにアメリカンメニューなど豊富に安くいろいろと並んでいます。久しぶりに好きな味に出会えたまなみはやっと満足したようです。往復に揺られたトロリーを、娘はとても気に入ったようだったけれど、窓がないオープンスタイルなので暑く、少々騒がしい。トロリーを使って市内観光もできるし、ハナウマにも行けるので、安いし「それもいいな!」とも考えていたのですが、やっぱり昼間に何時間も乗っているのはキツそうです。でも、ワイキキ市内を巡るのにこれほど便利なものはないので、行かれる方はまずは路線図をゲットして多いに利用してくださいね。

翌朝、歩いて集合場所に向かい、バスツアーに出発。15名程度に日本語を話すドライバーガイドさんがついて2時間。車窓であちこちを眺めながら、私が見たかった「この木何の木」(上の写真です)の木の他、ヌアヌパリ展望台、カメハメハ大王像、パールハーバーなどをコンパクトにめぐりました。ところで、初めての場所を訪れた場合、初日にツアーに入って市内観光をすると、大まかな土地勘がつくし、ガイドさ
んの案内で歴史や現地の人の暮らしぶりがわかるし、イイですよ。

ランチは念願の和食っ!!カード会社のカウンターの方おすすめのお店にしました。ようやく「うどん」にありつけて食欲旺盛なまなみでした。

その後はコンドミニアムに帰って、お昼寝&のんびり。ワイキキバニヤンは、子連れファミリーのリピーターが多いとか。部屋にはもちろん冷蔵庫やキッチンがありますし、フロアに洗濯機&乾燥機もあります。そして何より、施設内には幼児用遊具(滑り台とか)があるスペースもある。立地も悪くないですし、部屋のサイズもいいし、費用対効果がいいかもしれないです。この滑り台に相当通いましたが、ここで遊ぶ娘が実は一番楽しそうでした。(続く)
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2007年1月号


ハナウマ湾。クリックすると大きい写真がご覧いただけます。
その7〜また行こうね。


 翌日はツアーのタクシーで、ハナウマ・ベイへ!ハナウマ湾はシュノーケルポイントとして有名です(上の写真です)。コンドミニアムの部屋に備えてあったゴザとマリンシューズと傘(日よけで使おうとした)を持って行きました。それから、前日に近所のABCストア(コンビニ)で買った、チーズとハムとクラッカーのセットとおにぎりやお水も持って行きました。シュノーケルのセットは現地でも借りられますが、我が家は日本からマスクセット(足ひれ以外)を持参していました。車の中で娘に「今日はね、大きなプールに行くよ。お魚さんいっぱいいるよ。見てみようね」と説明を続けました。

 このビーチは入場料がかかります。また、ビーチに下りる前に環境保全のビデオを見ることになります。ビデオ上映後、坂道を降りてビーチに行きますが、シャトルバスも走っていて、有料ですが往復乗ることもできます。へなちょこの我が家は往復利用です。ビーチは大きな入り江になっていて、波が、ない。娘にプールだと言い続けて、波打ち際に連れて行ったら・・・そこにはもう魚の姿がありました。そして、ゆっくり足から入れてみたら・・・入った入った!海に入った!やったー。

 それからは、プールと同じように浮き輪をつけて一人でプカプカ浮かんで泳いで遊んでくれました。そして私も夫も交代でばちゃばちゃと潜ってみました。浅瀬にたくさん魚たち、いろんな種類の魚たち、やっぱりハナウマは楽しいです!

 散々遊んだ後、木陰で持参したクラッカーなどを食べてランチ。こんなに娘が遊ぶならもっといたかったなあと思いつつ、タクシーのドライバーとの約束の時間になってしまったのでシャワーを浴びて着替えて駐車場に帰るのでした。

 ところで、アロハフェスティバルというお祭りがあります。年に一度のハワイ州最大のお祭りです。私たちの滞在中が開催に重なっていて、この日の夜は、ワイキキ大通りを歩行者天国にしてイベントやコンサートが行われるパーティの日でした。夕方早めに、大きな水槽があって水族館みたいなレストランで食事をとり(そういえば、コンドミニアムとは言え、一度も自炊はしませんでした。朝食にお湯を沸かすくらいだったなあ)、通りを歩きました。あちこちでフラを踊っていたり、歌を歌っていたり。遅くまでとてもにぎやかでした。

 帰国日。朝からコンドミニアムの滑り台で遊び、早々にチェックアウト。ちなみに余分に早起きして、娘を遊ばせました。今日は一日飛行機ですし・・・(疲れてもらって飛行機の中で寝てほしいから、という目的が一番ですけれど)。朝食をとって、あらかじめ手配していたタクシーのお迎えで空港へ。空港のカウンターでのスーツケース開錠のチェックも、セキュリティーでの靴脱ぎも経て、帰国の途です。

 離陸と同時に娘は夢の中へ・・・。行きと同様、ゆっくり食事ができて映画も見れちゃうかも??と思ったのもつかの間、小1時間で目覚め、その後は機内を何周も散歩する羽目に。子連れにはたやすく休息は手に入りませんね・・。でも、無事に帰ってきました。

 帰国後、まなみは時差ボケがあったようで、1週間くらい、毎晩19時に寝ていました(いつもはだいたい21時)。それに放っておいて寝るタイプではないのに、ベッドに横にしたらそのまま寝てしまったりして。私は、頭を打ったことで何か悪影響があったのか?と心配しましたが、1週間後にはいつもの状態になりましたから、時差ボケまたは疲れだったのだろうと思っています。ところで、私は時差ボケをあまり実感したことがないです。さすがにヨーロッパから帰った2日後にアメリカに飛んだりするときはおかしくなりますが、それは時差ボケとはまた違うような気が・・。ちなみに時差ボケ対策として、(1)旅行先で「日本は今何時なんだろう」とか、帰国後「旅行先では何時だった・・」とか考えない(時差を意識しない)。(2)眠気がなくても夜はベッドに横になって目をつむる。(3)眠いときは寝る。の3つをお客様にはよく話していました。

 娘のハワイの思い出は、「頭ごっつんして、ピーポーピーポー(救急車)に乗った」ことと「滑り台した」ことらしいです。やっぱりまなみにとっては、ハワイも伊豆も一緒だし、コンドミニアムも近所の公園も、ハワイの大通りも三鷹中央通りも同じなのですね。

頭部打撲事件の後日談。

運ばれた病院では、視診だけで「おそらく大丈夫」という診断で、何か気になることがあったらまた来るようにと言われ特にレントゲンも撮っていません。「撮ってください!」と言うこともできたのですがためらってしまいました。でも、後頭部だったためにずっと気になってしまっているので、撮ってもらって「なんでもない」と言われたほうがスッキリしたなあと後から思いました。旅行中は、特段変化は見られずに帰国しましたが、帰国翌日にかかりつけの小児科を受診しました。「地面に石でも落ちていたら大変なことになっていた。大人だったら大怪我だったかもしれない(子供の頭は柔らかいから)。」とのことで、「気になることがあったらCTやレントゲンも考えよう。今の様子だと問題があると思えない。頭蓋骨にヒビが入っていたりしたかもしれないけど、ヒビの場合はそのままにしておくしかできないしね。」ということでした。ちなみにCT等を撮影する場合、まなみくらいの小さい子供は麻酔を使うことが多いようです(じっとしていなければ撮影できないから)。子どもが小さいうちのケガは親の責任といいますよね・・。防ぐことが難しいときもあるけれど、時間は戻せないのだから、できる限り注意したいとつくづく思っています。

そうそう、旅行後3ヶ月経った12月に、救急車の請求書が自宅に届きました。日本円で約15万円・・・。病院代はまた後日らしいです。やっぱり保険には加入すべきです〜。

ところで、
2007年1/20(土)13:30〜15:00、
三鷹市民協働センターのおやこひろば事業「チョコっとあっぷる〜む」にて、
子どもと旅するときのヒント」というプチ講座をやらせていただくことになりました。
参加費がかかってしまうのですが、これから子連れ旅行をお考えの方のきっかけ作りに、また体験談も持ち寄って楽しくおしゃべりしましょう!
ハーブティと手作りケーキを用意してお待ちしています。
詳しくはコチラをご覧ください。
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2007年1月号


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