HOMEそうだん力を抜いて、ゆったりと・・・第69回 子ども・子育て新制度、さて三鷹では?

力を抜いて,ゆったりと・・・・



第69回 子ども・子育て新制度、さて三鷹では?

■おやこひろば実施協議会主催の勉強会
市民協働センターおやこひろば事業「おやこでよって*チョコっとあっぷるーむ」をご存知でしょうか?
このひろばは、おやこひろば実施協議会で運営しています。
この事業は、2006年に三鷹市市民協働センターで子育て支援から市民活動につながっていくような企画ができないかということでスタートしたのですが、毎回とても好評でたくさんの0〜3歳のお子さんを連れたお母さんが集まります。
講師はおやこひろば実施協議会に参加している個人や団体が担当し、バラエティに富んだ講座が開催されています。
この実施協議会では、年に1〜2回メンバーで、勉強会や小さなイベントを開催しています。
今年度は、「子ども・子育て新制度」が27年度の本格実施に伴う移行期間に入るということで、三鷹市はどんなふうに変わっていくのか、子ども政策部の担当者にお話をお聞きしようということで、勉強会を開きました。

■子ども子育て新制度が始まります
子ども子育て新制度については、このエッセイの67回でかなり詳しく、また68回では、なぜ新しい制度が必要かについてわたしの考えを書いていますので、そちらの方を読んでいただきたいと思います。
でも、「子ども子育て支援三法」とか「子育て支援施策」とか、固い言葉が出てくると、なんだか一挙に話が難しくなってわかりにくい印象になってしまがちなのが残念です。
ざっくりというならば、新しい制度は、少子化や子育てをめぐる現状にたくさんの課題があり、それらを解決するために、内閣府・文部科学省・厚生労働省が一体となって、また自民、民主、公明の三党が一致して作り上げたものです。
その法案が昨年の8月に国会で承認され、この春から準備期間に入り、27年度からスタートすることになりました。
財源として増税される予定の消費税があげられています。

■これまでの制度は古くなっています
わたし自身は、10年以上子育て支援活動のNPOをやっているので、折に触れて勉強会などに参加し、これまでの動きもウォッチしてきました。そしてこのエッセイでみなさんに報告してきました。
一般市民には、やはり理解するのが難しく、何度も厚生労働省の方の説明をきいて、だいぶわかってきたかなというのが正直なところです。
制度が変わるときには、いろいろと不安や疑問が出ることと思いますが、これまでの制度がもう古くなり現状に合わなくなっていること、市民全体に平等に税金が使われるようにしなければいけないことなどを頭に置きながら見ていくと良いのではと思います。

■子育てをめぐる現状と課題の解決のために
三鷹市子ども政策部の宮崎課長が、内閣府・文部科学省・厚生労働省が一緒に出した「子ども・子育て関連三法」についてという資料と、子供未来応援とうきょうメッセ2013で、宮崎課長自らが「新制度に向けた子ども・子育て支援施策の展開」と題して三鷹の取り組みを発表された時の資料を見ながらお話を聞きました。
まずは、子育てする力が伝授しにくい社会になっており、様々な現状課題の解決のため、国全体で子育てを支援の充実を計り、そこに0.7兆円の税金が使われる予定であること。
この法律の趣旨やポイント、現在の仕組みからどのように変わっていくのか、お話しされました。
幼稚園や保育園がどうなっていくのかが、私たちには、一番関心の高いところです。
認定こども園法が、改正後幼保連携型認定こども園となり、財政措置は一本化されるけれども、保育所や幼稚園などこども園に移行しない施設の、施設体系は、現行通りのところもあることがわかりました。
また子育て支援拠点など、地域の子ども・子育て支援の充実も主なポイントになっています。

■子どもや子育て家庭の状況に応じた子ども・子育て支援の提供
秋頃から、子育て支援についてのニーズ調査が始まるということですが、子どもや家庭に応じて、1号(満3歳以上の子どもを持つ家庭で保育を利用せず家庭で子育てをする)、2号(満3歳以上の子どもを持つ、保育を利用する家庭)、3号(満3歳未満の子どもを持つ、利用する家庭)、4号(満3歳未満の子供を持つ保育を利用せず家庭で子育てを行う家庭)というふうに4つの状況に分かれて、保育の必要性の認定を申請する形になるようです。
保育園の申し込みについては、これまでとほとんど変わりませんが、幼稚園の申し込みが、保護者から市町村に申請を出して、希望する施設に申し込みをするという流れになります。

■施設保育支援、制度(経済的)支援、在宅子育て支援をバランスよく実施
三鷹市は、就学前のお子さんの31.4%が保育所、30.7%が幼稚園、37.9%が在宅で育っているそうです。
このところ子育て世代の方が多く引っ越してこられるため、待機児童の解消がなかなか進まないのが現状で、とくに1,2歳の待機児が多いということでした。
子どもの数は変動するため、足りないからと言って新に保育園を作るのではなく、小規模・グループ型保育や家庭的保育事業の担い手を増やし支援していきたいということでした。
三鷹市には、子ども家庭支援ネットワークがあります。
この枠組みを保ちながら、子育てグループ、民間、NPOなど多様な主体の参画と協働で、地域全体で子育てを支える仕組みを推進展開していくということですので、おやこひろば実施協議会に参加しているメンバーにも、保育コンシエルジュみたいな役割が出てくると思います。

■地域社会のなかで自分も主体となる
昔は、保育園は、(児童福祉法上の名称は保育所)保護者が働いているなど何らかの理由によって保育に欠ける児童を預かり保育することを目的とする通所の施設です。
しかし保育園を利用する保護者も今は様々です。出産育児で仕事を辞める方もまだまだいますが、女性の社会進出は、以前とは比較にならず、経済的必要が、働く理由になっていないケースも多くなっています。
保育料についても、これから議論されるところだと思います。
新しい制度は、親の働き方にかかわらず、子どもが育つ施設を選ぶことができます。
子どものがどんな環境で育つのが良いのか、保護者自身が、子育ても含めた自分の人生設計を考えて、決めなければいけません。
選べるということは、選ぶ責任もありますので、ご家族でしっかりと話し合って考え、自分らしい子育てや、生活を築いて行ってほしいなあと思います。
基本的には、急に大きく変わることはないと思いますが、子どもを産み育てやすい環境になるように、みんなが主体的に考え地域に参加していく姿勢が大切だと思います。
そのためには、世代や仕事を超えた地域の人々のつながりがポイントになっていくのではないでしょうか?
勉強会では多くの質問が出され、終わってからも参加者同士の話が続いていました。


 みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
  
 子育てをしていて、嬉しかったこと、驚いたこと、困ったこと、つらかったことなど、子育てをして感じた様々なことを、みんなでおしゃべりしてみませんか?
 子育てコンビニでは、毎月「子育てコンビニひろば」という集まりを開いています。子育てコンビニのスタッフ以外は毎回新しい方の参加があり、いつも同じメンバーの集まりではありません。
 悩み相談に行くほどでもないけれど日ごろ気になっていることなどを、みんなで話してすっきりすることもあるようです。どうぞお気軽にお出かけください。
 皆様のご参加やメールでのお便りなどお待ちしています。


nana


このページトップへ 「力を抜いてゆったりと・・・」目次へ 「そうだん」トップへ   

2013年5月号

みたか子育てねっと・子育てコンビニトップへ