豆腐屋ブル〜ス　　　　　　　　　　　BY ダメ子ちゃん

　夏はやっぱり冷奴だよねー。なんて軽く決まったこの企画ですが、取材をすすめるうちに、深刻な事態に直面してしまいました。思った以上に情報が集まらないのです。オススメ店がない訳じゃなくて、ナント取材拒否です。

驚いて取材者から話を聞いてみると「高齢で量作れないので今のお客さんだけで十分」とうのが理由でした。こんなところで後継者不足の現実を見るとは思いもよりませんでした。

　私にとっては旅行の思い出より「お豆腐屋さんが水につっこんだ手の感じ」とか「よく行く八百屋さんの天井のシミ」とか些細な日常の記憶の方が（なんでそんなとこ見てるんだろうというのも含めて）その当時の空気を運んでくれたりして、大切な思い出だったりします。きっと子供も自分の子だけに、そんな所を見て育っていくのでしょう。

　お豆腐を売るだけじゃなくて、そういう素敵な役割も持っているお豆腐屋さんの後継者不足というのは、なんとも淋しい気分になるのでした。