さて11月は、家庭で実践できる食育についてです!
皆さんのおうちでは食育についてどんなことをし、
どんなふうに考えているのでしょうか?
それから、ママさん管理栄養士さんが自宅で実践している食育についても
教えていただきました〜!
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最近、「食育」という言葉が独り歩きしているような気がします。それから、離乳食のあげ方や時期などがマニュアル化されているが、本当は離乳食の頃から一緒の食卓で興味を持ったものを少しずつあげていくのがいいという話を聞いて、なるほどな〜と思いました。食に対する興味、一緒に食べているという実感ができていいそうなのですが、こんなふうに「食」について自然に親しんでいくというのがいいのでは・・・。 「食育」がお母さんたちのプレッシャーになってしまうことも怖いなあ、と思いました。 |
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子供の食事は、時間を決めて家族そろってというのが理想でしたが実際は、主人はいないし、上の子が大きくなるにつれ、
習い事の時間が遅くなるなどで、なかなか家族そろっての食事ができないことが一番の悩みです。 できれば、マナーよくと思っていますが、あまりうるさくしすぎると子供がうまらなそうに食事をするので、最低限のことだけを注意するようにしています。でも、やはり口うるさくなってしまいますが。 栄養バランスには注意するものの、インスタントやお総菜もよく利用してしまうので反省しているのですが、やはり現実は手抜き家事が多いです。 |
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妊娠して、「安全な食」に関心をもつようになり、食事やおやつにはなるべく、余計な薬や、添加物を使っていないものを選ぶように心がけています。 でも、料理が苦手なので、「市販のものは使わず、なんでも手作り!」なんていうことはできず、普通のお菓子やお惣菜も買ってしまいますが(^_^;...。 でも、基本は、「安全な食」というふうに子どもにもキチンとわかってもらった上で、たまに、ジャンクなものを食べちゃったりするのもアリ!と思ったりしています〜。なんだかキチンとしたお母さんたちから怒られそうですね・・・。 |
新生児の時には、既に味覚形成は始まっています。味には甘味・塩味・酸味・苦味に加え辛味・旨味が加わります。この中で甘味は人間本能的に受け入れる味と言われています。それだけにより強い味にエスカレートしやすい味です。 3〜4ヶ月頃から離乳食の前準備で果汁を与えます。これは母乳(調合ミルクも含む)以外のものに慣らせ、一番の理由はスプーンに慣らすことが目的です。しかし、果汁は果糖が多く、甘くって美味しいものですから赤ちゃんをよく飲んでくれるもので、母親はひとさじづつあげるのが面倒になり、つい哺乳瓶に果汁を入れて赤ちゃんに与えてしまう方が多いようです。これは本当の目的からはずれてしまいます。また赤ちゃん用飲料ジュースも多数出回っていますが、これには糖分が添加されていますので、なるべく白湯か薄めの麦茶を与えるようにしてください。 最近では甘味の強い食品が多く、子供の味覚形成によくない影響を与えるといわれています。そして相乗効果を利用した旨味調味料を使った食品が増えてきました。このような強い味に囲まれると、自然の素朴な味、食材その物の繊細な味を子供達に伝えにくくなります。例えばポテトチップスはじゃが芋・油・食塩だけでできるのですが、一般に出回っている物は旨味調味料(アミノ酸等)が含まれています。これではじゃが芋の本当の味が分からなくなってしまいます。またコンビニおにぎりは食べてくれるが、自宅で作るおにぎりは食べてくれないとお悩みのお母さんはいます。この理由は昔ながらのおにぎりは手に塩を付け握るのですが、コンビニおにぎりは塩に旨味調味料が添加されておりますので、美味しく感じるので子供達が喜んで食べるのです。 「三つ子の魂百まで」といわれるように、味覚は幼い時から毎日繰り返しによって、身についていくものです。そして体も心も元気いっぱいの子が育つ、良い環境に変えていく事は家庭(親)の役目です。 食材そのものの味を食べさせてあげてください。 |
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10月号の伯母さんのお話はコチラ! |
<管理栄養士の私がママになって思うこと> 現在5歳になる長男と、まもなく2歳になる次男。男の子二人の母です。 長男が生まれるまで、私は、管理栄養士として働いていました。対象は、学生や社会人のスポーツ選手など、いわゆる健康な青少年たち。彼らの関心は、主に「サプリメント」のこと。そして、私が訴え続けたのは「コンビニ・ファーストフードがしみついた生活」への警鐘と、上手な付き合い方。「吸収がよくて、効果の期待できる『栄養素』」をとらないことへの不安と、「保存期間が長い、もしくは調理の手間が少ない便利な食品」をとりすぎる心配。これが、食生活をアドバイスする上でのテーマでした。どちらも、「本来の食事の姿」が見失われているよいうに感じました。『木を見て森を見ず』という言葉がありますが、栄養素・食品という「木」にとらわれすぎて、食事という「森」の姿が見えなくなってきているような気がします。「食育」も、こうした背景が生んだ言葉ではないでしょうか。 母となった今、彼らに話していたことと、ほぼ同じことを、我が子に伝えようとしています。毎日の食事を考える上で、必要なことは大人も子供も同じです。木の1本1本にとらわれ過ぎず、テーブルに並ぶ食事を楽しむ人であって欲しい。身体にいいものも悪いものも、おいしいものもまずいものも、とにかくいろんなものをちょっとずつまんべんなく食べるように、食べられるようになって欲しい、そう考えながら、日々、子供たちとテーブルを囲んでいます。 <私が考える食育「子供にやらせるのではなく、親の食べる姿・作る姿を見せること」> 長男が3歳になるころから「食育」という言葉を意識するようになりました。子供用の包丁を持たせたり、卵を割らせてみたり、粉を混ぜるのを手伝わせたりetc。でも、なかなか思うとおりにはやってくれません。卵を床に落としたり、手にべっとりついた白玉団子のタネを気持ち悪がって大量の水を入れてしまったり…。夕飯の手伝いともなれば、いたずらに進んでいく時間に苛立ち、「テレビでも見てなさい!!」と、自分で誘っておきながら、キッチンから追い出す始末。「毎日、一緒に夕飯作りを楽しんでいるわ♪」というママ友の話に「どうしてうちの子は・・・」と落胆したこともありました。 でも、ある時、毎日キッチンに立っている自分が、料理を作りながら、自分の子供時代を、常に思い出していることに気づきました。「あぁ、このにおい。母の煮物は、干し椎茸が必ず入っていたんだ。」「この野菜、母はこの切り方だったよな」「夏は、喉カラカラで帰って真っ先に梅シロップジュースを飲んだっけ」。一つのにおい、一つの食品から、たくさんの記憶がよみがえります。あまりお手伝いが好きではなかったのに、それでも、たくさんの記憶が私の中に刻まれていました。1人暮らしが長く、それこそコンビニに頼りきった生活を続けていた私も、こうした記憶をたどりながら、母の味、家庭の食事を取り戻しつつあるのです。 子供にやらせることよりも、まず、親が子供に示す(見せる)ことが大切。親が楽しく作り、楽しく食べる姿を、子供が五感で感じることで、いつの日か、その子の記憶が、正しい食生活へ導いてくれることでしょう。そう信じて、今は、無理にキッチンへ誘うことなく、見せること、感じさせることに徹しています。そして、やりたいと思ったときに、快く迎え入れる余裕を持つように心がけています。…この「余裕」を持つのがナカナカ難しいのですが^_^;) <我が家の食育…こんなことをやっています> ☆これだけは身につけて欲しいと思っていること☆
<子供をとりまく食の不安…私はこう考える> 手軽だし、安いし、食べやすいし、おもちゃが魅力的だったりするし♪子供がいる家庭には、助かる要素が山盛りのコンビニ・ファーストフード。でも、便利に利用しちゃって大丈夫?という不安もよぎります。これらのお手軽食にまつわる不安を、考えてみました。 ◇添加物って大丈夫なの? 厚生労働省の定義によると、「添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工・保存の目的で、食品に使用する物。保存料、甘味料、着色料等が該当します。食品添加物については、必要に応じて規格や基準が定められています。食品添加物の安全性は、物質の分析結果、動物を用いた毒性試験結果等科学的なデータを薬事・食品衛生審議会において審議し、評価されます。」つまり、現在、使用されている添加物は安全性が確認されているものなのです。ただし、継続的に多量にとり続けることでの影響やいくつかの添加物を同時に摂取することでの影響は、まだ研究段階です。「発がん性のあるものがある」「遺伝子の染色体異常や突然変異」「骨の形成阻害」を心配する声もあります。しかし、現代の食生活で、これらを全く使わない食事は、金銭的にも時間的にもかなりの負担があります。保存が利かない→腐りやすいということで、逆に食中毒などの心配も出てきます。保存料ゼロが必ずしも健康的とは言えないのです。極端に忌み嫌う必要もないけれど、頼りすぎるのはちょっと心配ですね。 添加物を、極力、取り込まない、体内にとどめないようにする工夫としては、以下の方法があるそうです。
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●食事で変わる「良い子」「悪い子」 KTC中央出版 1300円 伊藤 華づ枝著:料理研究家・管理栄養士。TV・ラジオの出演や新聞・雑誌等で活躍。 食育を難しい理論では語らず、わかりやすい言葉で「手作りの食事」は家庭教育の根幹であるということや、家庭料理を通しての一家団欒の大切さを教えてくれます。 難しく考えずにすぐに実行に移せる内容が盛りだくさん。 例えば「手作りおやつを用意しましょう」と言われるとつい身構えてしまいそうですが、 ・ ふかしたさつまいもにシナモンシュガーをまぶす。 ・ 蒸したじゃがいもにバターを添える。 これだけで充分なおやつなのだそうです。 なぜなら子供は誰でもお母さんの手作りが最高の味で、たったこれだけのことでも自分の為に作ってくれたという愛情を感じて育つことが出来るのだそうです。 字も大きく簡単レシピも掲載されているので、あっという間に読めました。 ●じょうぶな子どもをつくる基本食 子どもこんだて 主婦の友社 1500円 幕内 秀夫著:管理栄養士。「粗食のすすめ」シリーズは15冊以上160万部を突破したベストセラー。 子どもにとってどのような食事が一番良いのかを教えてくれます。 主食であるご飯をしっかり食べる等の「子ども食生活改善10カ条」は出来ることから始められる気負いのない内容です。 「ごはん・みそ汁・漬け物・お茶」を基本に子どもの食事ほど簡単なものはないとする提案は目からウロコです。 レシピと大きくきれいなお料理の写真が満載でそのどれもが美味しそう!! いかに日本の伝統食がすばらしいかが理解できます。 ●プチ 粗食のすすめ 東洋経済新聞社 1000円 幕内 秀夫著 ふつうの日本食がどのようなものかを簡単明瞭に教えてくれます。 「何を食べればよいか」ではなく「何を食べないか」を考えることが大事なのだそうです。 また豊かすぎる現代に「手の届く提案」をしてくれているので出来ることから始められると思いました。 「プチ」とされてあるだけに短時間で読み切れるので粗食シリーズの入門書としておすすめの一冊です。 ●"いただきます!"からの子育て革命―だれでもできる「食育」実践ガイド げんきをつくる食育ランド 金の星社 1500円 吉田 隆子(編集):食育情報発信基地「NPO法人こどもの森」理事長。管理栄養士。食育に関する書籍は多数。 かわいい表紙とイラストで親しみやすい一冊です。 本格的な食育の本ですが、何をどれだけ食べればよいかを「よっつのお皿」にしてわかりやすく説明しています。 子どもが自分で自分の健康を守り、またその能力を育てることが食育の進め方であることを読みやすい内容で教えてくれます。 |
2004年11月号